2019年2月12日火曜日

【ネパール】最貧国に立ちはだかるのは漢字と宗教の壁

Source:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/246920


ネパールは「技能実習生」としての来日数ではトップ5にも入らない。しかし、2017年度の日本学生支援機構のデータだと、留学生の数は第3位の2万1500人と全体の8.1%を占める。法務省によると、日本における国別の在留カード及び特別永住者証明書の数でも、17年度末時点で8万38人と前年度比18.6%も上昇。日本におけるネパール国籍者は、かくも増えている。

 新在留資格について、現地では5年間で日本が4万~5万人を受け入れるのではないかと語られており、早くも訪日出稼ぎブームが起きそうな気配のようだ。
カトマンズの大学1年生・A君は、単純労働であることを承知で「今すぐ大学を休学か、退学して日本に行きたい」と語る。大学を卒業しても現地で就職できるか分からないし、就職できても良い給料とは限らない――彼はそう考えている。

■首都カトマンズの月給は1万~2万円

 首都カトマンズでも、月給は日本円にして1万~2万円程度。今の彼には、どんな仕事であっても月15万円以上稼げるならば、日本で我慢できるようにみえてしまうのだ。

 このようにネパールにおける訪日希望者は多い。ただ、日本語学校の数はベトナムほど多くなく、日本語を学べるのは首都カトマンズや第2都市のポカラなどの大都市に限られる。

 また、ネパールは漢字文化圏ではないため、日本語学校での学習時間も長くなる可能性がある。今回の「特定技能1号」が求める日本語レベルの基準は、日本語能力試験4級(基本的な日本語を理解できる)とされるが、そう簡単ではない。

さらに、基本的に仏教徒であるベトナム人と比べ、大半がヒンズー教徒であるネパール人は、訪日した際に宗教上の壁も立ちはだかる。

 それでも指定9カ国のうち、ネパールは唯一、1人当たりのGDPが年1000米ドルに満たない「最貧国」。経済的インセンティブを求め、多くの人々が訪日することが予想される。 

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