Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/1b19477c8ccbea6925ea3b1326b8a988dfda5ac9
群馬県大泉町は、住民の2割超が外国籍で約50カ国の人が暮らし、2010年から定期的な国際交流イベントが続いている。多国籍グルメや音楽を楽しみ、住民同士が交流を深める場を目指して100回以上開催を重ねてきた。県外からも多くの人々が訪れており、うたい文句は「パスポートなしで異国情緒を味わえる町」だ。(共同通信=赤坂知美) 4月下旬、町内の広場で105回目となる「活(い)きな世界のグルメ横丁」があった。ペルーなど9カ国の料理を扱う19店の屋台が並び、スパイスの香りが漂う。ステージ上では、テンポの良い音楽に合わせ、羽根付きの華やかな衣装の男女4人がブラジルのサンバを情熱的に舞い、観客から歓声が上がった。栃木県足利市から訪れた会社員の岡田学さん(39)は「多様な人がいて面白い」と笑顔だった。 町には、SUBARUなど関連工場が集まる。バブル期の人手不足を背景に90年代から多くの日系ブラジル人が移住した。町の統計では、2024年12月末で人口約4万人のうち外国人が約8900人、半数はブラジル国籍が占め、近年はネパールやベトナムなどアジア系住民も目立つ。
バブル崩壊など景気後退を背景とした製造業の減産による雇い止めで町の住民は影響を受けた。地元商工会が「企業ではなく町民の力で町を盛り上げよう」と呼びかけ、2007年に観光協会が発足した。 協会は3年後、多文化体験を目的にイベントを始めた。年間7回程度、春と秋の第4日曜に開いている。今では、サンバグループをイベントに派遣したり、観光客に多国籍な店が集まる地域を案内したりしている。 観光協会の宮地克徳会長(56)は、この町で生まれ育ち、地域に貢献しようとする外国人がいるとし「地元の人々とつながり、多文化共生のきっかけをつくっていきたい」と語った。

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