2025年7月31日木曜日

経営管理ビザに疑義 それでも日本在住者最多 14の国と国境を接する中国の内憂外患

 Source:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/3787cea0e99fbfbaaf2f294cf0514824ed2adfac

南龍太記者
A staff member of a travel agency waits for the arrival of a Chinese tour group from Beijing at Haneda Airport in Tokyo, August 23, 2023. REUTERS/Kim Kyung-Hoon (Japan)(写真:ロイター/アフロ)

日本に暮らす外国人は昨年末時点で380万人に迫り、過去最多を更新し続けている。日本全体では少子高齢化が進む中、外国人は全人口の3%を占め、数も割合も引き続き増加傾向を辿るとの見方が強い。

外国人の内訳として、最も多いのは中国出身者。 2位のベトナム出身者は破竹の勢いで増え続けるも、中国出身者とは依然20万人以上の開きがある。

14億人の人口を抱え、米国やカナダ、欧州や東南アジア、アフリカの各国など世界中にコミュニティを形成する中国。その動態を最新の在日外国人の統計を踏まえつつ、近著外国人のあたりまえ図鑑(WAVE出版)に照らして見ていく。

3年連続過去最多

2025年3月に出入国在留管理庁が発表した統計によると、2024年末の在留外国人数は376万8977人に上った。前年末比10.5%増、3年連続で最多を更新した。

出典:出入国在留管理庁「令和6年末現在における在留外国人数について」

出身の国・地域別に見ると、最も多いのは中国で87万3286人、次いでベトナム63万4361人、韓国40万9238人、フィリピン34万1518人、ネパール23万3043人と続く。

出典:出入国在留管理庁「令和6年末現在における在留外国人数について」

増加数は、ベトナム人が最多で約7万人のほか、5万6000人余りのネパールなどの伸びが顕著だ。

中国も5万人強増えており、当面日本最大の外国人コミュニティとしての地位を維持するとみられる。横浜や神戸、長崎の中華街が有名だが、都道府県別では、東京に最も多い28万人超が住み、次いで大阪、埼玉、神奈川にそれぞれ8万人台の中国出身者が暮らしている。

出入国在留管理庁「令和6年末現在における在留外国人数について」を基に筆者作成

昨今は特に「経営管理ビザ」による渡航者が多いようだ。一部ではその資格のあり方を疑問視する向きもある。

米国をはじめ、各国との摩擦、対立が目立つ中国だが、日本とは2022年に国交正常化50周年を迎えた。55周年を迎える2027年に向け、日中友好ムードが醸成されるか。緊迫の度を増す国際情勢下、見通しはなお不透明だ。

以下、『外国人のあたりまえ図鑑』より中国に関する部分を一部抜粋して紹介する。

(『外国人のあたりまえ図鑑』より抜粋)

●首都:北京(Beijing)

●建国:1949年

●人口:約14億人(2023年時点)

●在留邦人数:10万1,786人(2023年10月時点)

●在日中国人数:844,187人(2024年6月時点)

●面積:約960万平方キロメートル(日本の約26倍)

●言語:中国語

●民族:漢民族(総人口の約92%)、および55の少数民族

●宗教:仏教、イスラム教、 キリスト教など

●世界遺産:万里の長城、故宮博物館、 九寨溝、マカオ歴史地区など

万里の長城での一風景(2022年10月1日)People holds Chinese flags as they take pictures on the Great Wall on National Day holiday following an outbreak of the coronavirus disease (COVID-19) in Beijing, China, October 1, 2022. REUTERS/Thomas Peter (China)写真:ロイター/アフロ

広大な国土と悠久の歴史を持つ中国は、14億の人口を抱える世界第2位の経済大国です。14もの国と国境を接し、砂漠あり、草原あり、熱帯雨林ありと多様な自然に恵まれています。

政治面では、中国共産党によるリーダーシップのもと、目覚ましい発展を遂げてきました。ただ、最近は米国との対立激化など、国際社会での立ち位置が難しくなってきている面も否めません。

日本との関係は、かなり複雑です。遣隋使や遣唐使をはじめ、2000年以上に及ぶ文化交流の歴史がある一方、近現代の歴史認識の違いがときどき頭をもたげてきます。経済的な結び付きは強く、多くの企業が中国に進出し、貿易や投資を通じて密接な関係を築いています。在日中国人は4万人を超え、日本のアニメに魅せられた若者など、草の根レベルでの交流は着実に広がっています。

(『外国人のあたりまえ図鑑』より抜粋)

(『外国人のあたりまえ図鑑』より抜粋)

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