Source:http://www.yomiuri.co.jp/local/tokushima/news/20160924-OYTNT50178.html
2016年09月25日、GOOGLEニュースより
2016年09月25日、GOOGLEニュースより
◇徳島大、研修生受け入れ
◇「高度医療技術自国に」
徳島大医学部が、今月から27日までの予定でネパールの眼科医2人を受け入れ、網膜症治療などの高度医療技術の指導をしている。現地を50回以上訪れ、医師不足を痛感した同大学特任教授(眼科学)の内藤毅さん(61)が、国際協力機構(JICA)の技術研修プロジェクトに協力。失明につながることもあるという網膜症の治療法を同大学で学ぶネパールの眼科医は「祖国の医療改善に役立てたい」と意気込む。(河合修平)
徳島大医学部が、今月から27日までの予定でネパールの眼科医2人を受け入れ、網膜症治療などの高度医療技術の指導をしている。現地を50回以上訪れ、医師不足を痛感した同大学特任教授(眼科学)の内藤毅さん(61)が、国際協力機構(JICA)の技術研修プロジェクトに協力。失明につながることもあるという網膜症の治療法を同大学で学ぶネパールの眼科医は「祖国の医療改善に役立てたい」と意気込む。(河合修平)
内藤さんは、1980年代からネパールで医療活動を続け、これまで約3万人の目を治療をしてきた。人口約2900万人の国に眼科医はわずか約220人。内藤さんによると、同国では網膜症で失明した患者は推計約4万人いるが、実際に手術を行える技術を持つ医師は、10人ほどしかいないという。
現地で治療を続けるうちに、内藤さんは「自分だけでは治療が追いつかない。ネパール人の眼科医を育成し、自国で技術を広めてもらって、より多くの患者を治療してもらおう」と思うようになった。昨年、JICAに相談。現地の眼科医を徳島大で受け入れる技術研修プログラムを提案し、今年度から3年間の事業として認められた。
今年度は4人の研修生を受け入れる計画。今月1日から、チュヌ・シュレスタさん(38)と、ハリマヤ・グルンさん(40)の2人が、内藤さんから網膜症を正しく診断するための眼底検査の方法や眼球にレーザーを照射する技術を学んでいる。
シュレスタさんは「日本で学んだ医療技術を、帰国後さらに多くの医師に伝え、眼科の医療技術を向上させたい」と話す。
内藤さんは「大学で学んだ成果がネパールの眼科医療の自立と発展のきっかけになれば」と期待している。
2016年09月25日 Copyright © The Yomiuri Shimbun