Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/3f2353413f66a2874d61e2693ccbd43721683ccc
急速な人口減少とともに、国内の人材不足が進んでいる。それを補う外国人労働者の数も増え続け、2024年に230万人を超えた。フジテレビが主要ゼネコン15社にアンケートしたところ、ほぼすべての会社が人材不足を理由に外国人材が「必要」などと回答。「将来的には外国人材が重要な役割を担うことも避けられない」といった、深刻な人材不足の実態が浮かび上がった。 【映像を見る】「日本語分かんねえならベトナム帰れ」響く怒声…ベトナム人作業員と「マナー」巡りトラブルか
「ベトナム帰れ」暴言吐く映像…
今年の夏、フジテレビはある映像を入手した。 「日本語分かんねえならベトナム帰れ」 そこに映っていたのは、暴言を吐く日本人男性と、倒れて声を上げて泣くベトナム人男性。映像には、日本人男性がベトナム人男性を「踏みつけた」とする会話が記録されていた。 取材をすると、撮影されたのは北海道の建設現場で、2人はいずれもこの現場で働く作業員であったことが判明。2人は昼休み中のスマホ使用の「マナー」を巡ってトラブルになり、暴力沙汰になったことが分かった。ベトナム人男性は、胸の骨が折れたという。 建設現場では、日本人も外国人も、複数の会社に所属する作業員が出入りする。言葉や文化の壁がある中、どうすれば、日本人と外国人が安心して共に働くことができるのか。
外国人割合やトラブルなどアンケート
フジテレビは11月から12月にかけて、外国人労働者に関するアンケートを主要ゼネコン26社に依頼。そのうち15社から回答があった。 質問項目は、「建設現場における外国人労働者の数や割合」、「外国人労働者の必要性」、「建設業界ならではの難しさや実際のトラブル事例」、「外国人労働者を受け入れる上での対策」、など大きく4項目で、記述式での回答を得た。 項目ごとに、各社の回答を紹介していく。
建設現場における外国人労働者の数や割合
外国人労働者の数は、多くの会社が数%から10%前後と回答した。現場ごとでみると、多い場所では半数近くが外国人となっている現場もあるという。 【主な回答】 ・全入場者の約1割の外国人技能者が働いている。外国人技能実習生が約5割、特定技能が約2割で、残りは永住者、定住者等 ・土木工事でおおよそ8〜10%程度、建築工事でおおよそ15%程度 ・7%ほど など
外国人労働者の必要性
「外国人労働者の必要性」については、13社が、深刻な人材不足に伴って、外国人労働者が必要である旨の回答をした(2社は回答なし)。建設業界特有の事情として、女性や高齢者の働き手が増えにくいことも挙げられた。 【主な回答】 ・外国人は人手不足を補う重要な労働力であり、事業継続に必要不可欠 ・建設業の生産体制を確保、将来的にも維持していくためには、若年者の入職促進と定着による円滑な世代交代が不可欠で、技能を持った外国人労働者は、その課題解決の下支えとなっている ・建設業は「女性の就労率や高齢者の就労率の改善」が進み難いこともあり、外国人材への期待は益々大きくなっていく ・将来的には外国人材が管理や作業指揮の重要な役割を担うことは避けられない。積極的に「特定技能2号」としての在留資格を獲得してもらうことや、「1,2級施工管理技士」など建設工事管理者としての資格の取得と建設業法に基づく実務実績などを修得してもらう必要がある。
難しさや実際のトラブル事例も…
外国人労働者と働く上で、言葉や文化の違いによる課題を挙げる企業が多くあった。 特に、建設業界では命に関わる仕事もあることから、安全面での懸念が大きいという。 【主な回答】 ・安全に関する指示が曖昧な日本語や専門用語でなされたため、外国人作業員が内容を誤解した事があった ・一瞬の油断や手順・操作の間違いが命の危険に直結する。普段から大きな声や威圧的な指示などが横行すると、「いざ」と言うときに間違ったニュアンスを与え危険を回避することができなくなることなどを危惧している ・建設業の専門用語が多く一般の日本語教育では学んでいない用語が多い ・重層的な下請け構造となっており、外国人労働者に対する直接的な教育が難しい ・当社外国籍社員(現場監督)が業者の職長と担当業務の打合せをする際、日本語でのコミュニケーションがうまくできず、職長が呆れて別の当社日本人社員と打合せしてしまい、外国籍社員が打合せに参加できない状況となった。以降、慣れるまで間に当社日本人社員が入って打合せを行っていた
外国人労働者を受け入れる上での対策
多くの会社が、「調達方針」や「人権方針」などで、外国人労働者についても人権を尊重すると掲げている。 具体的な取り組みは会社ごとで異なるが、ゼネコン側で外国人を雇用して委託先の会社の外国人のケアをするなど、現場の外国人労働者に寄り添おうと積極的な会社もあった。 【主な回答】 ・外国人技能実習生・特定技能者に対して、オンラインの日本語講座を紹介 ・「日本語の能力別対面型教育」や「自習用WEBコンテンツ」を無償で提供 ・作業所内に各国語対応の啓発ポスターを掲示 ・国籍別に文化や習慣に関する留意点を記載したメモを社員に展開し、当社社員(日本人)が先ず外国人材への理解と協働の意識を示すよう促している ・当社で日本語や日本文化にも通じている人材(ベトナム人やインドネシア人、ネパール人)を雇用し、協力会社の外国人材の就労や生活におけるケアに当たらせている。「日本におけるお兄さん、お姉さん」的な寄り添い方をしている ベトナム人労働者の支援をしている「日越ともいき支援会」の吉水慈豊代表は、建設現場では、多くの下請け企業が入ることを挙げ、「外国人の受け入れをしたことのない人も含めて多くの人が一緒に仕事するので、元請け側のフォローが重要」と指摘。 「事前に(外国人労働者についての)勉強会をしたり、通訳を入れて言語支援をしたりするなど、対策をすることがトラブルを減らすことに繋がるだろう」と強調した。 (社会部・野﨑智也)
野﨑 智也

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