Source:https://www.yomiuri.co.jp/local/kagawa/news/20181016-OYTNT50328.html
GOOGLEニュースより
GOOGLEニュースより
◇県、今年度事業 就職支援 見学会やセミナー
留学生の県内企業への就職を促そうと、県は今年度から留学生を対象とした雇用促進事業を始めた。関心はあるが、日本の就職活動に慣れない留学生。人手不足などで外国人の必要性を感じながら、ためらう企業。県が双方をサポートすることで、マッチングを図っていく。(黒川絵理)
「来年は瀬戸内国際芸術祭があり、小豆島には外国人がたくさん訪れる。ぜひ就職をお願いしたい」
9月末、土庄町の「リゾートホテルオリビアン小豆島」で県が開いた企業見学会で中国やベトナムなどからの留学生5人を前に、ホテルの担当者が施設の特徴や業務内容を説明した。ネパール人留学生のマッラ・タクリ・ランズさん(29)は「母国でホテル業を学んでおり、日本でも同じ仕事をしたい。ホテルの規模やサービス内容がわかって良かった」とメモをとっていた。
同ホテルの利用者の1割以上は外国人という。現在、スタッフ約120人のうち外国籍は2人だが、今後は1割程度まで増やしたいという。マネジャー松田亮一さん(41)は「留学生から率直な話を聞け、真面目さを感じられた」と話した。
県内の留学生は増加傾向にあり、2018年度、大学、専門学校などで計588人が学んでいる。県労働政策課は「卒業後も日本で働き、借りてきた留学費用を返したいと望む学生は多い」とする。しかし新卒一括採用という日本特有の就職活動が壁になるなどし、17年度卒の留学生168人中、県内に就職したのは5人だった。
一方、香川労働局によると、県内の有効求人倍率は17年度1・75倍で全国平均の1・54倍を上回り、人手不足は深刻という。インバウンド(訪日外国人客)が急増していることもあり、外国人従業員を必要と考える県内企業は多いが、採用後のコミュニケーションや、在留資格など法的手続きを心配する声も聞かれる。
こうした現状に県は双方の不安を払拭 し、互いのニーズを合致させようと、事業を始めた。8月に高松市内で合同企業説明会を開催。留学生約30人が参加し、企業側と気軽に話せるように軽食をとりながらの交流タイムを設けた。翌月、企業見学会を前に留学生向けの説明会を開き、「採用活動は始まっているつもりで、必ず質問をして」などとアドバイスした。
企業向けのセミナーも8月に開催した。高松入国管理局の職員が在留資格制度について説明し、留学生の採用経験がある企業が体験談を披露、採用担当者ら約90人が聞き入った。
このほか、説明会などに参加した留学生が就職相談できる態勢を整え、エントリーシートの書き方なども教えている。
合同企業説明会などに参加した複数の留学生が既に県内企業から内定を得るなどの効果が出ており、県労働政策課は「将来的には留学生の半数程度に県内就職してもらえるよう、支援を続けたい」としている。
0 件のコメント:
コメントを投稿