2015年10月29日木曜日

ビジネスマンなら知っておきたい「世界の宗教」の超常識

Source: ビジネスブックマラソン 2015/8/26、ヤフーニュースより


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『90分でわかる!ビジネスマンのための「世界の宗教」超入門』 井上順孝・著 東洋経済新報社
ニューヨークに来るようになって意識したのが、人種や民族、そして宗教の違いです。

「多様性」というキーワードはこれまでにも聞いていたし、重要性も理解していたつもりでしたが、ニューヨークに来るまでは、ここまで意識することはありませんでした。

ニューヨークに来ると、屋台はハラール料理だし、会食すれば相手はヴィーガン(=徹底したベジタリアン)だし、人種によっては歴史的なトピックがタブーです。

意識が高まったところで、そろそろ本格的に勉強したいと思っていたら、良い本を見つけたのでご紹介します。

『90分でわかる!ビジネスマンのための「世界の宗教」超入門』は、
國學院大學神道文化学部教授の井上順孝さんがまとめた、「世界の宗教」の入門書。

『90分でわかる!ビジネスマンのための「世界の宗教」超入門』 井上順孝・著 東洋経済新報社

世界史を学んだ人には、懐かしいトピックが並びますが、その現代的意味や思想に与える影響、ビジネスにおける違い、配慮すべきマナーなど、細かな所に触れているので、社会人にとっても実践的な一冊です。

大学受験の時に、こんな教材で勉強できたらもっと成績も上がっただろうに…。それぐらいわかりやすい本でした。

重要なポイントを、いくつか引用しておきます。

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イスラム諸国では政教一致は普通のことです。国がイスラムを保護するのは当たり前ですし、イスラムの理念にそぐわないような政治はかえって危険であると考えます

ヒンドゥー教はインドの人口の約8割を占めます。インドの民俗宗教として展開しましたが、ネパールにも広がっており、ネパールの国教となっています

日本には宗教法人となっている神社が約8万社あります

ユダヤ人は世界に1500万人います。これは世界人口の0.2%ほどです。世界のユダヤ人の約3分の1はイスラエルに住んでおり、約半数は米国に住んでいます

米国では、ニューヨーク州周辺にユダヤ人がもっとも多く住んでいます。ユダヤ人の多い地域として、そのほかにフロリダ州南部やカリフォルニア州南部、ラスヴェガスがあります

(ユダヤ教)食事に関わる規定を「カシュルート」と呼びます。地上に住む生物のうち、蹄が分かれている、反芻する動物はコーシェル(適法)ですので、牛は食べられます。また鳥も食用です。他方、
ラクダ、ウサギ、豚などは食用から外されます(中略)海に住む生物は、ウロコとヒレを持つ魚は食べられます。他方、ウナギなどウロコのないものは食用ではありません。また肉と乳製品は離した状態で調理します

(カトリック)
カトリックの考え方は、生命観や家族観と深く結び付いています。フランスでは、事実婚の異性カップル、同性カップルに対して社会保障を充実させる法律が1999年に可決されました。その後、この流れはヨーロッパに広まりつつありますが、こうした考え方もカトリックの家族観と対立しています

(イスラム教)
礼拝の前には、作法に従って水で身体を清めなければなりません。
(中略)性交などの後は、シャワーを浴びるなどして全身を清めることが求められますが、通常はもっと簡単な清めで済みます。それは私たちが神社で参拝する前に手を洗い、口をすすぐのに似ていますが、それよりも少し念入りで、腕はひじのあたりまで、そして足もくるぶしまで洗います。礼拝前にはこうした清めが必要なので、モスクや礼拝所には、必ずそのための場所があります。なお、イスラム教徒の使うトイレには必ず水が用意されていますが、それは排泄をした後、排泄した部分を水で洗い流すためです。そうしなければ、礼拝にふさわしい、汚れのない状態になりません。日本のシャワートイレは重宝がられます
 

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