Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/105d0faf6c0e259b75f9d353ccde2458e0d33cc5
「福岡市内の民家に、ネパールからの留学生約30人が詰め込まれている」。西日本新聞「あなたの特命取材班」に情報が寄せられた。実際に訪れると、同市博多区の日本語学校が借り上げた一軒家で、大勢の留学生が不自由な生活を強いられていた。取材では、日本に移り住む外国人が住居探しに苦心する現状も見えてきた。 「地域の役に立ちたい」と意気込む町で初めての「外国人消防団員」 現場は同市東区若宮の住宅街。7月下旬に記者が訪ねると、同9日に来日した10~30代のネパール国籍の女性約30人が、2階建て住宅で共同生活をしていた。
間取りは4LDK。リビングに2段ベッド5台を並べ、10人が寝起きしている。他に2~6人部屋があり、部屋ごとに人数分の2段ベッドが所狭しと並んでいた。福岡地方は同8日に梅雨明けし、暑さが増す時期だったが、エアコンは1部屋で壊れ、別の2部屋には設置されていなかった。 台所は一つしかなく、共同利用のため深夜まで夕食を食べられない学生もいた。二つあるトイレの水はあふれ、床が水浸しになっていた。学生は「2~4人部屋の寮があると聞き、半年分の寮費約27万円を前納していた」「(トイレが不衛生で)病気にならないか不安」と話した。 学校側は取材に、7月からこの家を含む民家3軒にそれぞれ、十数人から約30人を入居させていたと認めた。近年、ネパールからの留学希望者が増えて定員を拡大。2年前に築約50年のビルを購入し、一部を寮に改装した際、建設時に建築基準法に基づく工事完了検査を受けていなかったことが判明したという。市から防火対策の不備も指摘され、7月入学の学生の受け入れに対応が間に合わなかった-と釈明した。 学校側は賃貸物件を探したものの、「不動産業者を100軒当たっても『外国人は駄目』と断られた」(同校の代表者)。入居定員に上限がない契約の民家を借り、学生を住まわせた。 学校側は入国前に事情を説明したと主張するが、学生からは「何も聞いていなかった」との声も出た。学校の代表者は「非常に反省している。苦労をかけた期間の寮費は無料にしたい」と説明。本紙の取材後、約30人が暮らしていた民家への入居者を15人とし、残りはホテルなどを手配した。その後、必要な手続きを終えて利用を開始したビル内の寮に移動させ、8月10日付でひとまず1カ月分の寮費を返還した。 出入国在留管理庁の昨年度の調査では、在留外国人が差別を受けた場面で最も多かったのは「家を探すとき」(19・4%)だった。九州の不動産会社の担当者は「近隣トラブルや部屋の汚損を恐れる大家が圧倒的に多い」と明かす。 福岡市に住むネパール出身の男性は、福岡都市圏では他にも複数の日本語学校で、民家を寮として大勢の留学生を入居させるケースがあると聞いた。男性は「問題は許容量を超えて留学生を受け入れていることだ。外国人の家探しの苦労も今に始まったことではない」と話し、言葉を継いだ。「日本人の学生にも同じ扱いをするのかと聞きたい」
西日本新聞

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