Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/3e9b0ec4f3895d2ecc9d755eeed2f2f20a54407f
先月ネパールで発生した大規模な土石流で行方不明となった人々の家族は、答えを待ち続けるつらい日々を過ごしている。生存者発見の望みが薄れる中、家族らは行方不明者の写真を壁に貼り出したり、身元特定のためにDNAサンプルを提供したりしているほか、伝統に従って遺体のないまま藁の人形を火葬している。 ◇ 首都カトマンズの寺院に、サビン・ティマルシナさん(21)の親族が集まり、火葬する遺体もないまま別れを告げた。ティマルシナさんは、ネパールを襲った大規模な土石流の後、依然として行方不明となっている4200人超の一人だ。 ヒンズー教の伝統に従い、家族は本人の代わりに藁(わら)で作った人形を火葬した。僧侶が祈りをささげる中、親族は人形に川の水を注ぎ、ネパールの国旗をかけ、行列で運んだ後、火葬用のまきに火をつけた。 親族 「ヒンズー教の伝統では、1―8日以内に遺体が見つからない場合、家族で話し合い、藁で人形を作って火葬する。その後、遺灰は13日目まで保管し、追悼儀式を続ける。だから今日、我々は儀式を始めた」 中国との国境近くで氷河が崩落したことによって引き起こされた今回の土石流では、少なくとも1200人が死亡した。 儀式は、多くの家族が今も答えを求め続ける中で、一定の区切りをもたらしている。 首都の各地で、喪失を象徴するもう一つの光景が広がっている。トリブバン大学教育病院では、行方不明者の顔写真とともに、現場から収容された身元不明の遺体の写真が壁一面に貼られている。 ラビンドラ・ラムサルさんは、自身の村から26人が今も行方不明だと語る。「みんな今も不安を抱えている。生存者が見つかるという望みは残っていないが、遺体を収容して追悼儀式を執り行いたいと願っている。生存の望みはないが、遺体は見つかるかもしれないと思い、ここに来た」 多くの家族にとって、DNAによる身元特定が望みとなっている。家族は登録を行い、犠牲者の身元特定に役立つ可能性のある血液サンプルを提供する。 土石流発生時に2人の弟が行方不明になったランジット・クマール・タミさん(28)も登録を行った1人だ。「上の弟は土石流でティムレの方に流されたのだと思う。前の晩に仕事に行き、宿舎に戻って休んでいたからだ。もう一人の弟は水力発電所で働いていた。しかし救助隊が水力発電所に入ったが、何も見つからなかった。だから外にいたのか中にいたのか分からない。今も何も分からない。だからDNAを提供しに来た。2人とも戻ってくると望みをまだ持っているが、今のところ何も見つかっていない。せめて何かが見つかることを願う。だからDNAを提供しに来た」 ネパール中の家族にとって、捜索は続いている。多くの人々は、たとえ愛する人を生きて家に連れ帰ることができなくても、せめて見つけ出したいと願っている。
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