Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/3f66429d445b314c922446d869d6bf2c5663322b
山岳専門の気象会社「ヤマテン」社長で、気象予報士の猪熊隆之さん(53)=茅野市豊平=が5月、世界最高峰のエベレスト(8848メートル)に初めて登った。「おそらく世界初」(猪熊さん)という、登山隊の一員として気象予報を行いながら登頂したエベレスト。山岳気象予報ではエベレストの要望が多く、今回の登頂経験を踏まえ、さらに正確な予報を心がける。 【写真】マナスルにも登頂した「ヤマテン」社長の猪熊さん
これまでもアフリカ大陸最高峰キリマンジャロ(5895メートル)やヒマラヤ山脈のマナスル(8163メートル)に登り、実際の予報に生かしてきた。エベレストは21年前のチャレンジで登頂に至らず、猪熊さんは「宿題のようになっていた」と振り返る。
公募の登山隊の一員として4月10日~5月28日の日程で参加。インターネットや衛星電話で最新の気象情報を入手し、日々予報をして登頂などの判断に生かした。体調不良でふもとのネパール・カトマンズに下山して休むこともあったが、5月21日には地球の頂に立った。猪熊さんは「眼下の高峰を見て、本当に高い所だと実感した」。
エベレストでの気象予報について、猪熊さんは「風(を見極めること)が一番大事」と話す。専門的な知識が必要な上に、実際の風は現地でないと体感できない。足を運んだことで「(エベレストで吹く)風をイメージできた」と話す。
挑戦2回目で成功したエベレスト登頂に「今まで以上に精度の高い予報にしていきたい」と猪熊さん。「一生に一度、仕事を辞め人生をかけてエベレストに登る人もいる。無事に登って帰ってこられるよう手助けできればいい」と力を込める。
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