Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/54b286d8af1bb75a119a5e7782548398b0e04d2a
「将来日本で働きたい」 その夢を叶えるため、アジア5カ国の若者が通うのが、鳥取県鳥取市にある鳥取城北日本語学校です。 日本に来て4カ月、52人の学生たちは日々努力を重ねています。 鳥取城北日本語学校の夏を追いました。 【写真を見る】「将来日本で働きたい」アジア5か国の若者が通う“鳥取城北日本語学校” 高度人材育成から「介護」分野にシフト コロナ禍を経て変化が… 「はい始めましょう、起立、礼、おはようございます。よろしくおねがいいたします。」 授業が始まりました。 鳥取城北日本語学校で今年度学んでいる学生は52人、出身はミャンマー、ネパール、ベトナム、モンゴル、スリランカと5か国に及びます。 千代川にかかる橋を毎朝自転車で渡ってくる外国人の学生達、開校6年目を迎えた鳥取城北日本語学校の登校風景は、鳥取では見慣れた光景となりました。 ただ、今年度は、今までと少し違うところがあります。 これまでは大学を卒業して日本語の学習経験もあるベトナムの学生がほとんどで、いわゆる高度人材の育成を目指していました。 ところが、渡航が難しくなったコロナ禍の時期を経て、去年は学生数が5人に減りました。 そこで学校は方針を転換して、進路を介護の分野に絞りました。 鳥取城北日本語学校 油野利博校長 「本年の学生達は主として、介護の分野に進みたいと、本学を卒業した後、介護の専門学校に2年間通って介護の資格を取って就職する、そういう学生達です。」 「イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク、ナナ、ハチ、キュウ」 この日、学生たちが取り組んでいたのは漢字の書き順の練習。 日本語が少し話せるようになっても、漢字の読み書きは外国からきた学生にとって大きな壁です。 一文字一文字、ノートにびっしりと書き込み、文章での正しい使い方を学びます。 ダフカさん(モンゴル出身) 「漢字とか色々な文法がありますからちょっと難しいです」 ラクシさん(スリランカ出身) 「ちょっと難しいです、漢字と語順の方がちょっと難しいです。 毎日できるだけ、2時間3時間位勉強しています。アルバイトもあって、できるだけ勉強するようになります。」 母国を離れて日本で学ぶ学生たちは、留学費用に充てるためアルバイトもしていて、勉強時間を確保するのに必死です。 いくつもの国の学生たちが机を並べる教室、少しでも日本語を吸収しようと皆意欲的です。
鳥取城北日本語学校 福田秀一郎先生 「とても積極的で、とにかく授業中は日本語を話して、自然と日本語が出るようになっていったらいいかなと思いますので。」 別の日。 海沿いの静かな道を学生たちが歩いてきました。 勉強を続ける学生たちにとってこの日は一日だけの息抜き、バスに乗って岩美町の東浜海岸にやってきました。 美しい海岸線に学生たちは感動した様子、ネパールやモンゴルといった海のない国出身の学生にとっては、初めての体験です。 学生 「海、とってもとっても楽しい、ネパールに海ありません」 男子学生たちは砂浜でサッカー、国が違ってもスポーツは一緒になって楽しめます。 学生 「とても楽しい!」 鳥取城北日本語学校 吉本尚先生 「4月に入国してから本当にまじめに、一生懸命ここまでやってきたので、ちょっとリフレッシュと言う意味を込めて。 鳥取の素晴らしい自然にふれあいながら、鳥取の良さを感じてもらえたら一番うれしいと思います」 みんなで囲むバーベキュー、どこの国の出身かなど関係なく、同じ目標を目指して一緒に学ぶ学生同士が心の底から楽しんでいました。 学生 「おいしいです、肉もおいしい、野菜もおいしい」 「私肉は食べませんから、野菜だけ食べます。でも大丈夫です」 「みんなで食べるのは楽しい、うれしいです」 介護の専門学校に進み就職先を見つけて日本で働く、そのために学生たちには日本語の語彙力も求められます。 教室で2人一組で話しチェックを繰り返します。 繊細で奥深い日本語のニュアンス、働くのに必要なビジネスマナー、身につけなければならないものはまだまだたくさんあります。 レ・ホアン・ロンさん(ベトナム出身) 「将来の目標は、日本で働きます、日本人と話す(こと)です。」 ラクシさん(スリランカ出身) 「この日本語学校を選んだのは、とても良かったと思っています。 色々な国の友達もあってよかったです。」 イさん(ミャンマー出身) 「先生たちがとても優しくて、私たちにわかりやすいように、丁寧に教えてくれるので、とてもいいと思います。私は介護福祉士を目指しているので、もし介護福祉士の資格が取れたら、日本でずっと、10年間位働きたいです。」
鳥取城北日本語学校 油野利博校長 「非常にまじめで、真摯に日本語を勉強したい、自分達は母国にその技術を持って帰ったり、日本で稼いだお金を母国に送りたいという、そういう一心だと思うんですよ、非常にまじめです。」 それぞれの国から鳥取に来て4カ月、初めての夏を迎えました。 夢を叶えるために、学生たちの懸命の努力が続きます。
山陰放送
0 件のコメント:
コメントを投稿