Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/7637969f43394c6df1026ce89fb393c75e47bdfc
JRT四国放送
年齢も国籍も、育った環境も違う人たちが集う、県内初の夜間中学「県立しらさぎ中学校」。 開校から5年。 現役の生徒は、そして卒業生たちはどんな未来を描いているのか、取材しました。
「こんにちは!」 「いってらっしゃい!」
午後5時。 夕暮れ時の校舎に、明るい声が響きます。 登校してきた生徒たちを迎えるのは、徳島市の県立しらさぎ中学校です。
様々な事情で義務教育を十分に受けられなかった人たちの「学び直し」の場として、2021年に開校された県内初の夜間中学校です。 開校から5年が経過した2026年度は、10代から70代の31人がここで学生生活を送っています。
(県立しらさぎ中学校・齋藤大輔 教頭) 「今年度で(開校)6年目を迎えているが、(生徒は)年齢も国籍もいろいろ違うけど、本当に一生懸命勉強している」 「様々な活動の中で、素敵な笑顔を見せてくれているので、生徒たちの様子を見ていると、素晴らしい中学校になっているなと(感じる)」
開校当初は日本人が約7割を占めていましたが、現在は外国籍の生徒が約7割。 多国籍な学びの場へと、変化しています。
(教諭) 「部屋は暑いですか?」 (生徒) 「私の部屋はちょっと暑いです」
(県立しらさぎ中学校・齋藤大輔 教頭) 「自分の夢や希望のために、日本語を学びたいという外国籍の生徒が、徳島だけではなく他県の夜間中学校でも増えてきている」
(記者) 「学校は楽しい?」 (ネパール出身) 「楽しい」
(記者) 「どんなところが楽しい?」 (ネパール出身) 「毎日勉強している、日本語を伝えて話すこと」 (記者) 「日本語は難しい?」 (ネパール出身) 「日本語は難しくて面白い。一番難しいのは漢字」
(記者) 「数学はどう?」 (中国出身) 「難しいけど、すごく授業は楽しい」
現在は、11か国の生徒が在籍。 7か国語の訳や、ふりがなが付いた教材が用意されるなど、国籍の違いを越えて理解を深められる工夫が凝らされています。
ブラジル出身の川原 エリック ヒデキさんも、ここで学ぶ生徒のひとり。 17歳の時に日系ブラジル人である祖母達と一緒に日本にやってきました。
(ブラジル出身・川原 エリック ヒデキさん) 「日本語をもっと勉強したくて、奥さんに学校を探してもらって見つけたのが、しらさぎ中学校だった」 (記者) 「今の学校生活はどう?」 (ブラジル出身・川原 エリック ヒデキさん) 「若い頃から日本に来ていたから、あまり学校での生活をしていなかったので、学校生活は楽しい」
日本人の妻にしらさぎ中学校の存在を教えてもらい、入学を決めた川原さん。 現在は、介護の仕事をしながら学校に通っています。
(ブラジル出身・川原 エリック ヒデキさん) 「奥さんは学校に行くことに対して、すごく応援してくれている」 (記者) 「仕事終わりの学校はたいへん?」 (ブラジル出身・川原 エリック ヒデキさん) 「仕事はしんどいけど、学校に行くのは楽しい。できるだけ勉強して資格取りたい。頑張りたい」
フィリピン出身のパラブリカ・エイザ・セルミダさんは、日本人の父から来日を提案され、19歳で日本にやってきました。 エイザさんも、昼間は働きながらこの学校に通っています。
(記者) 「好きな授業は?」 (フィリピン出身・パラブリカ・エイザ・セルミダさん) 「理科と日本語」 (記者) 「仕事終わりの学校はたいへん?」 (フィリピン出身・パラブリカ・エイザ・セルミダさん) 「たいへんです」
(記者) 「たいへんでも、学校に来たいと思うのはなぜ?」 (フィリピン出身・パラブリカ・エイザ・セルミダさん) 「学校に来て、たくさん日本語を学んでペラペラになりたい」
しらさぎ中学校ではこれまでに、10代から90代の41人を卒業生として送り出してきました。 峰祐紀さんは、しらさぎ中学校の1期生として2024年3月に卒業しました。 在校当時から働いていた徳島市内の会社で、社内の清掃や植木の剪定などの業務をこなしています。
(しらさぎ中学校OB・峰祐紀さん) 「振り返ってみると楽しかった。その一言に尽きる」 「卒業したことがつい最近のように思えて、それだけ充実した学校生活だったんだなって思っている」
仕事と学びを、両立させていた峰さん。 職場の同僚も、その姿を見守っていました。
(峰さんの同僚) 「仕事をするだけでもていへんなのに、仕事をやりながら終わったあとに(学校に)行くっていうのは、とんでもなくバイタリティーや、やる気がないとできない」
小学6年生から中学2年生まで不登校だった峰さん。 19歳でしらさぎ中学校に入学した当時、こんな夢を語っていました。
(しらさぎ中学校OB・峰祐紀さん(当時19)) 「将来、被災地の方にボランティア活動に行きたいが、その前に防災士の資格をとりたい。ここで学んだことを活かしていきたい」
(しらさぎ中学校OB・峰祐紀さん) 「しらさぎ中学校に通って夢も広がったし、夢だった(防災士の)資格の取得もできた」 「しらさぎ中学校に通ったことで(夢が)大きく動き出したというか、自分の人生の歯車が大きく動き出したのかなと感じている」
(記者) 「しらさぎ中学校に通ってよかった?」 (しらさぎ中学校OB・峰祐紀さん) 「通ってよかった。間違いなくよかった」
それぞれの想いを胸に、勉強に励む生徒たち。 その先には卒業生たちが証明してくれたような、希望に満ちた未来が広がっています。
(県立しらさぎ中学校・齋藤大輔 教頭) 「本校で学んだ知識や、学ぶことの喜び、楽しさというのを、いつまでも持ち続けてくれるような生徒を育てていきたい」
ひとりひとりが自分らしく、自分の道を歩めるように。 しらさぎ中学校での学びが、その一歩を支えています。





























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