Source:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/71e8fe6d0b0632cdf917cdfe1a26f8883c50c525
ちょうど3年前の2022年10月、富士山環境交流プラザにて写真家・川口敏彦氏による『エベレスト写真展』が開催され、駐日ネパール特命全権大使ドゥルガ・バハドゥル・スベディ氏が富士宮市を公式訪問されました。
この訪問をきっかけに、約1年後にはネパールのマンダン・デウプール自治体より都市交流の打診があり、2025年3月23日、富士宮市とマンダン・デウプールは『世界遺産文化交流都市』として正式に都市提携を締結しました。
それに伴い、10月18日(土)にはFAIR国際理解講座2025富士宮市の友好交流都市シリーズ3『ようこそネパールへ マンダン・デウプールとの交流始まる』が開催されました。
開会にあたり、須藤秀忠市長より「市民一人ひとりの心に、異文化への理解だけでなく、互いを尊重し合う土台を育み、持続可能な国の発展へとつなげていきたい」との挨拶がありました。
続いて、尺八奏者・前田建志さんの演奏にあわせて、日本とネパール両国の国歌が斉唱されました。
講演の前に、ふじのくに親善大使であり、ナマステ静岡代表のマハラジャン・ナレス氏から「第二の故郷のように富士宮を愛している」との駐日ネパール特命全権大使ドゥルガ・バハドゥル・スベディ氏のメッセージが会場に届けられました。
ネパールは、インドと中国に挟まれた、北海道の約2倍ほどの小さな国。
100以上の民族が暮らし、100以上の言語が使われています。エベレストをはじめ8000メートル級の山が4つ、7つの世界遺産を有する自然と文化の豊かな国です。日本と似た文化も多く、まずは人と人との交流を大切にし、お互いを知ることから始めましょう!そんな思いとともに、ネパールの魅力が紹介されました。
世界遺産文化交流都市提携のきっかけにもなった川口氏からは、ホームステイの経験をもとに、山・都市・農村の暮らしと文化についてのお話がありました。
マンダン・デウプールは、ヒマラヤの主要峰から約160〜200kmの位置にあり、標高約2,000mの高地に広がる農村地域。ナルガゴットではヒマラヤの峰々を遠望できるそうです。棚田や段々畑が広がる風景は、富士宮にも通じるものがあると感じました。
文化交流の実践者として、煎茶道 黄檗弘風流・総務であり『小さな旅籠 寿庵』の中川光寿氏は、ネパール・カトマンズ日本語学院の文化祭に三度参加。
煎茶道の茶席を通じて煎茶と和菓子を振る舞い、日本のおもてなしの心を紹介。ほかにも折り紙、あやとり、着物の着付け、日本の民話、盆踊りなど、多彩な文化を伝えられています。
海外では抹茶が注目されがちですが、日本人の暮らしに根ざすのは煎茶。そして静岡県は「煎茶」を主体とした生産が中心で、富士宮市でも多くの煎茶が栽培・生産されています。
また、株式会社かんぽうの社長・松原正氏は、日本の紙幣に使われる原料『ミツマタ』の約9割がネパール産であることに触れ、「ネパールがなければ日本は機能しない」と語られました。
さらに、富士宮・猪之頭で育てられているワサビの苗をネパールで栽培するという新たな挑戦にも着手。
―富士山の雪解け水で育ったワサビが、ヒマラヤの雪解け水で育つ―
そんな未来を想像すると、心が躍ります。
講演の後は、参加者全員で輪になってネパールダンスを踊り、言語や文化の違いを越えて笑顔と笑い声が自然に広がりました。
日本とも深いつながりを持つネパール。
富士山とエベレストという“神の山”を通じた精神的なつながり、そしてマンダン・デウプールとの自然環境や文化における多くの共通点を、今回の交流会を通じて改めて知ることができました。
富士山麓に位置する富士宮市から「近くから見えること」ヒマラヤの峰々を遠望することのできるネパール・マンダン・デウプールから、「遠いからこそ気づけること」こうした視点の違いを共有しながら、環境問題や自然保護への理解を深める交流も期待できるのではないでしょうか。
FAIR国際理解講座2025富士宮市の友好交流都市シリーズ3『ようこそネパールへ マンダン・デウプールとの交流始まる』
日にち:10月18日(土)
時間:13:30~16:00
場所:駅前交流センターきらら2F集会室
*講座は終了しています*
主催:富士宮市国際交流協会
後援:ネパール大使館
FAIR富士宮市国際交流協会 これからのイベント
11月2日(日)~9日(日) キッズゲルニカ展
11月15日(土)きららまつり
11:00~イタリア ジェノバ地方が発祥地のフォカッチャ試食(先着100名)
16日 11:00~11:20 にほんごクラス受講者によるスピーチ発表会
ちなみに、バイク好きの余談になりますがまた、ネパール東部ソルクンブ郡の標高3,000m以上の高地に暮らす少数民族で、エベレスト登山に欠かせない案内人として知られているシェルパ族。
1953年、ニュージーランド出身の登山家エドモンド・ヒラリーと、シェルパ族のテンジン・ノルゲイの人類初のエベレスト登頂は歴史にも深く刻まれています。
日本の誇るバイクメーカー・カワサキの『スーパーシェルパ』は、険しい道でも安心して走れる“案内人”のような存在として、シェルパ族の名にちなんで「どんな道でも静かに、確実に進む」という信頼感が、そのコンセプトに込められているそうですよ。

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