Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/72047a9080904c1b5ba8d918abb0bec1c7c28aef
配信、ヤフーニュースより
【列島エイリアンズ】出会い系外国人編(1) ここ数年で、広く浸透した新語の1つに「パパ活」がある。実態は名を変えた個人売春との指摘もあるが、パパ活市場に外国人女性が参入し始めている。とある有名パパ活サイトをのぞいてみたところ、ざっと20~30人に1人くらいの女性が、プロフィルで外国出身者を自称している。 そんななか、「インドネシアから来た留学生です。パパ募集中です」と投稿していたのは、エキゾチックな顔立ちがひときわ目を引く関東在住の21歳の女性だ。筆者がサイト上で、取材依頼のメッセージを送信したところ、彼女は快く受け入れてくれた。 やり取りをチャットアプリへと移し、音声通話で取材を行う。来日わずか3年で、私立大学の経済学部に在籍しているという彼女は、ほぼ完璧な日本語に筆者が驚くと、「日本語はバイトしていた外国人キャバクラで覚えたの」と明かした。 「お父さんは200万円くらい借金をして私を留学させてくれたから、それを返すために最初の1年は毎日働いていました。でもコロナのせいで2年前からはシフトが減っちゃって。そのうえ、ここ1年ほどは日本円がどんどん安くなっているから、もっと稼がなければ借金が返せない。困っていたところ、大学の日本人の女の子から教えてもらったのがパパ活サイトだったんです」 背に腹は代えられないという思いで足を踏み入れたパパ活だったが、その稼ぎは予想以上だったという。 「サイトで出会った3人の男性と『大人の関係』で定期的に会っていて、月のお手当は合計25万~30万円ほどになります。これはキャバクラの倍以上の収入。このうち、インドネシアの家族に毎月10万円ほどを借金の返済と家族の生活費のために送金しています」 そればかりか彼女は、パパ活で得た資金でビジネスに乗り出したという。 「実は今、ジャカルタ近郊にある農村地帯で、肥料販売店を2店舗経営しています。出資額はそれぞれ約70万円程度でしたが、両店舗合わせて毎月8万円くらいの安定した利益が出ています。ちなみにこれは、インドネシアの大卒初任給の2倍です。今後はもっと事業を拡大して、お父さんとお母さんにいい暮らしをさせてあげたい」 事業資金をパパ活でとは…。事実がご両親に露見しないことを祈るばかりだ。 ■1都3県に住む外国人は120万人とも言われ、東京は文字通りの多民族都市だ。ところが、多文化共生が進むロンドンやニューヨークと比べると、東京在住外国人たちはそれぞれ出身地別のコミュニティーのなかで生活していることが多い。中韓はもとより、ベトナム、ネパール、クルド系など無数の「異邦」が形成されているイメージだ。その境界をまたぎ歩き、東京に散在する異邦を垣間見ていく。境界の向こうでは、われわれもまたエイリアン(異邦人)という意味を込めて。 ■奥窪優木(おくくぼ・ゆうき) 1980年、愛媛県出身。上智大学経済学部卒。ニューヨーク市立大学中退後、中国で現地取材。2008年に帰国後、「国家の政策や国際的事象が、末端の生活者やアングラ社会に与える影響」をテーマに取材活動。16年「週刊SPA!」で問題提起した「外国人による公的医療保険の悪用問題」は国会でも議論され、健康保険法等の改正につながった。著書に「ルポ 新型コロナ詐欺」(扶桑社)など。
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