「NPO法人シャプラニール=市民による海外協力の会(以下、シャプラニール)」(新宿区西早稲田2)がブックオフと連携し、6月5日「おもちゃで児童労働をなくそう!キャンペーン」を始めた。(高田馬場経済新聞) 【写真】6歳の時から家事使用人として働いているというバングラデシュの少女(提供:シャプラニール) シャプラニールはバングラデシュやネパールといった南アジアにおける子どもの権利を守る活動や、災害に強い地域をつくる活動、フェアトレードを通じて共生できる社会をつくる活動を通じ、「取り残された人々」への支援を行う国際協力NGO。1972(昭和47)年に創立され、2001(平成13)年に法人化し、現地と国内で活動を行う。 今回のキャンペーンは、6月12日の「児童労働反対世界デー」に合わせて行う「シャプラニール児童労働反対キャンペーン2020」の一環。シャプラニールによると、現在世界では約10人に1人の子どもが児童労働に従事。シャプラニールが活動するバングラデシュでは、家事使用人として働く少女は数十万人いるとされ、多くの子どもが学校へ通えず、教育の機会や子どもの権利が奪われているという。 キャンペーンでは、各家庭で不要になったおもちゃやゲーム、本、CDなどの寄付を、ブックオフのリサイクルサービス「キモチと。」を通じて受け付ける。寄付されたものはブックオフが買い取り、その金額がシャプラニールへの寄付となり、バングラデシュの家事使用人として働く少女の支援や、ネパールの洪水の多い地域での防災支援などの活動資金に充てられる。寄付者には、学習用教材「バングラデシュ・ネパールってどんな国?」を進呈する。 これまでシャプラニールは、ブックオフが行っていた「ボランティア宅本便サービス」と連携し、物品寄付を通じた支援活動を10年以上に続けてきた。昨年度は約1100件、約400万円分の本やCD、ゲームソフトが寄せられた。今回からはブックオフの新サービス「キモチと。」と連携したため、おもちゃ、フィギュア・ドール、アクセサリー類やブランドバッグなど大幅に対象品が拡大した。 シャプラニールの高階(たかしな)悠輔さん(高ははしごだか)は「児童労働は、普段の私たちの生活では意識することが難しい問題。今回のキャンペーンは、おもちゃや本など身近な物の寄付を通じて、一人一人が考えるきっかけをつくりたいと思って始めた。お子さんやお孫さん、または自分が小さいころに遊んだものが、形を変えて途上国の子どもたちの笑顔につながる。コロナ禍で家での過ごし方も多様になっており、『家にいながらできる国際協力』なので、たくさんの方に気軽に参加していただければ」と呼び掛ける。 7月31日まで。
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