Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/91c7f21d1435dd56236f6005bdcec87df5f7c72e
配信、ヤフーニュースより
「最大震度7」の地震が48時間以内に2度観測された、2016年4月14・16日の熊本地震。 建物の全半壊は4万3000棟以上。 一時避難者は20万人以上にも上りました。 南阿蘇村では、阿蘇観光の玄関口だった阿蘇大橋が谷底に姿を消し、31人の村民が死亡。 当時、大規模な斜面の崩壊が起きた山は2020年、ようやく再発防止の工事が終了しました。 この現場からおよそ3キロ離れた場所に4月6日に開校したのが、専門的なIT技術を学ぶ「イデアITカレッジ阿蘇」通称「IICA(イーカ)」です。 ▼記者 「この白い校舎は村の保健センターだった建物を改修して作られました。これから33人の新入生を迎えて入学式が開かれます」 この学校を開設したのは、南阿蘇村出身で、福岡市で地域おこしコンサルティング会社を経営する井手修身さんです。 ▼イデアITカレッジ阿蘇 井手修身校長 「イーカ(この学校)は40以上の注文式教育の企業と提携しています。このIT×阿蘇の観光や農業で新しいものが生まれてきます」 この学校の大きな特徴は、多くの企業が講師を派遣して社会が必要とする人材を育成する「注文式教育」です。 高度なシステム開発について学ぶ学科(ITソリューション学科)と、語学とマーケティングにも力を入れる学科(グローバルITビジネス学科)。 この2年制の2学科でITや観光分野の「即戦力」を育成します。 海外5カ国からも集まった新入生に志を聞くと… ▼ネパールの新入生 「AIを勉強して、ネパールで自分の会社を作ろうと思っています」 ▼インドの新入生 「IT技術を使って何かやりたい。みんなを助ける人になりたいです」 中学1年の時、熊本地震を経験した小国町出身の元主彰さんです。 ITをうまく活用し、大勢の観光客を熊本に呼び戻したいと意気込んでいます。 ▼新入生 元主彰さん 「もっとインパクトのあるような紹介の仕方を行って、地域に人を呼び込みたいと思っています」 福岡市のIT企業に勤める岩木さんは近年、世界的にニーズが高まっている「サイバーセキュリティ」の授業に注目。 有能な人材がいれば卒業後に即採用する方針です。 ▼ヒューマンテクノシステムHD 岩木健センター長 「プログラムを作れるだけでなくて、(サイバー)攻撃のされ方・仕方というのを良く理解して新しい知識を吸収できるレベルの人というのが、即戦力として本当に必要な人材だと」 33人の新入生のうち14人は、かつて東海大学阿蘇キャンパスの学生800人が暮らしていた、通称「学生村」から通います。 ▼竹原伊都子さん 「子ども達がきょう入学式だったんで」 この地域で、30年前から学生たちが生活する下宿とアパートを経営してきた、竹原伊都子さんです。 ▼竹原伊都子さん 「これねお赤飯!日本ではお祝いの日にお赤飯を食べる習慣があるから、きょうは入学式だったけん、おばちゃんが作った」 ▼インドの新入生 「ありがとうございます!頂きます!」 6年前の地震で竹原さんの自宅は全壊。 校舎が甚大な被害を受けた東海大学阿蘇キャンパスは、授業の拠点を熊本市に移し、竹原さんの下宿からも学生たちは姿を消しました。 久々の学生の受け入れ。 竹原さんの料理の腕が鳴ります。 ▼インドの新入生 「本当においしい、色々な日本の料理が食べられて嬉しいです」 Q竹原さん、また学生達の声が戻ってきましたけど、いかがですか? ▼竹原伊都子さん 「なんかね、きのうもご飯を食べてから1時間以上こうやってみんなで会談してて、なんかもう打ち解けてるなって思ってちょっと安心して、ご飯食べた後、ちょっと食器だけ返してと言うまで、ずーっと話をしていて、安心した。ぎこちないとちょっと私も心配なんだけど、うれしい!」 熊本地震から6年。 一度は学生の姿が消えた南阿蘇村で、再び灯り始めた希望の灯。 Qいよいよ学びの灯が灯りましたね ▼イデアITカレッジ阿蘇 井手修身校長 「そうですね、スタートラインに立ったとそう感じますね。これからは僕がというよりも、学生を含めてみんながこの学校をどうしていきたいか、それを僕はうまくまとめていくコーディネーター役になりたいなと思っていまして。みんなが主役、そんな学校にしたいと思っています」
テレビ西日本
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