2020年7月28日火曜日

コロナ禍で帰国も就労もできない移住労働者

Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/b1c346de542bddfd9c89c619b6254ccd0df1cefa

配信、ヤフーニュースより

ハンギョレ新聞

約5千人の移住労働者、飛行機がなく稼いだ金を使い無限待機

 フィリピンのポピュラー歌手Aさんら8人は、2018年に芸術興行ビザ(E-6)を取得して韓国入りし、ソウル、仁川(インチョン)、慶尚南道昌原(チャンウォン)などのホテルのナイトクラブで活動していたが、コロナ禍でナイトクラブはすべて閉鎖され、職を失った。彼らはフィリピンに帰ろうとしているが、コロナ禍のために航空便が途絶えたため帰れず、一日一日を何とか持ちこたえている。  ネパール出身の移住労働者Bさんは、非専門就業ビザ(E-9)を取得して2015年7月に韓国入りし、慶尚南道金海市(キムヘ)の自動車部品メーカーで働いていたが、今年5月に滞在期間満了となり退職した。しかし、やはりコロナ禍のためにネパール行きの航空便が途絶え、2カ月も会社の寄宿舎で待機している。  オセアニアのキリバス出身のCさんをはじめとする7人は、昨年4月に一般研修ビザ(D-4)で韓国入りし、釜山(プサン)の水産物加工会社で今年4月まで1年間働いた。彼らは契約期間が終了したため帰らなければならないが、航空便が途絶えたため、いつまでとも知れず会社の宿舎で待機している。  何千人もの移住労働者が、コロナ禍で航空便が途絶えたため、動けない状態に置かれている。  慶南移住民センターと14カ国の移住民僑民会が参加する慶南移住民連帯は16日、「移住労働者たちはコロナ禍のために大量失職するとともに、航空便が途絶えて故国にも帰れないなど、二重三重の困難に直面している」として、対策を訴えた。  彼らの説明を総合すると、毎年約3万人が滞在期間満了で帰国する。しかし滞在期間は終わったものの、コロナ禍で航空便が途絶えたため帰れずにいる移住労働者は、すでに5000人に達すると推定される。  滞在期間満了後50日以内に帰らなければ不法滞在者となるが、コロナ禍が長期化するにつれ不法滞在者も増えている。法務部の出入国・外国人政策本部は不法滞在者を摘発して追放しているが、コロナ禍以降は航空便がなく、不法滞在者を摘発しても追放できずにいる。  とは言え、滞在期間が満了した移住労働者を雇用するのは違法行為だ。このため、滞在期間が満了した移住労働者たちは、失業して韓国で稼いだ金を使い、帰国する日だけを待っている。金が底をつき、勤務していた会社の宿舎からも追い出され、野宿する移住労働者も発生している。  慶南移住民労働福祉センターのイ・チョルスン代表は「韓国政府は、移住労働者が帰国する航空便を確保できるよう各国の在韓大使館と積極的に協議するとともに、彼らが帰国するまで一時就労できる特別滞在資格を与えるなどの対策を講じるべき。自治体はソウル市のように、危機に瀕した移住民に対して災害緊急生活費を支給してほしい」と述べた。 チェ・サンウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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