2020年7月28日火曜日

官民学慈善の力を生かせ!グローバルヘルス版「メディアラボ」構想

Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/8fa2d842be69df2adc6504c68569fc8a32a4125a

配信、ヤフーニュースより

Forbes JAPAN

合言葉は「Hack the World」。みんなで世界を能動的に書き換えよう。 ビジョンに共感し、人の思いが集い、さらに広がりを見せる。7月24日、そんな新しい動きを体現しているプロジェクトがはじまる。 それがETIC.、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、NHKエンタープライズがZ世代と協働しながら「ウィズコロナの世界をよりよい世界にHack=書き換えよう」とするプロジェクト「Hack the World」だ。そのオンライン開会式が、東京五輪の開会式が行われるはずだった7月24日に開かれる。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の親善大使を務めるMIYAVIをメインパーソナリティに招き、自らの意思で世界を書き換えようと行動する「Vision Hacker」たちとトークセッションを行う。 フォーブス ジャパンは、7月22日発売のForbes JAPAN 8・9月号でプロジェクト概要、ウェブサイトにて開会式に登壇する4つの取り組みの詳細について紹介する。その最後は、一般社団法人リエゾンの共同創設者で、東京医科歯科大学国際健康推進医学分野博士課程の石井佑充が構想している「GLOBAL HEALTH INNOVATION LAB」の取り組みだ。 官民学慈の力で、日本からグローバルヘルスの課題への誓約とそのソリューションを。そして同時にグローバルヘルスリーダーを創出することを目指そうとしているのが「GLOBAL HEALTH INNOVATION LAB」。その構想の実現に向けて、動いているのが、一般社団法人リエゾンの共同創設者で、東京医科歯科大学国際健康推進医学分野博士課程の石井佑充だ。 「グローバルな課題解決に向け、低リソース環境下で多種多様な人材や多セクターと連携して、技術の応用や斬新な解決策の創出を目指す『メディアラボ』を作りたいんです」(石井) 彼が構想する同ラボは主に、3つの機能を重視しているという。一つは、シンクタンク機能や著名人ブートキャンプなどの「アドボカシー(意見の表明)」。ふたつめは、研究やものづくりなどの「イノベーション」。最後が「次世代教育」だ。同ラボの活動の一環として、すでに公平性について学ぶ勉強会「シーキング・エクイティ」を開催し、世界的な有識者を招いている。また、石井はそれだけでなく、ネパールでの医療システム強化に向けて、実証実験を行う準備もしている。さらに、医療系スタートアップ・アルムとルワンダでの現地視察も検討しているという。 「コロナ禍で医療の変化は1.5年先以上を想定できないという人もいます。だからこそ、多セクターとの連携が重要になるし、実装できる人材も必要になる。そのためのラボになれば。『極度の貧困を撲滅し、日本を元気にする』がミッションです」(石井)

デジタルヘルスイノベーションを育み実装する環境として日本は最適

その背景にあるのは、石井のこれまでの経歴と現在の取り組みからくる問題意識だ。日本生まれ、米国育ちの石井は、米国ヴァッサー大学卒業後、東京医科歯科大学に学士編入し、現在、国際推進医学部博士課程2年目。2018年には米マサチューセッツ工科大学(MIT)のヘルスサイエンステクノロジープログラムに留学。留学中に、受動的に心電図を取得するシステムを、ムハンマド・ガセミMIT客員教授と発明し、米国・日本で特許を申請している。 「心電図センサーを机やパソコン周辺機器に埋め込んでいるため、机に座るだけで測定してデータを取得できる。世界最大の死因でもある心疾患の早期発見により、効果的な処置・治療が受けられるシステムに貢献したい」(石井) 受動的に取得したデータとともにモニタリングすることで、医療安全における新しいベンチマークの発見と構築、再受診・再入院率を下げることを目指している。 石井が目指すのは、自身がグローバルヘルス領域に携わるきっかけとなった、医師、人類学者、社会活動家の顔を持つ、ポール・ファーマー。そして、元ハーバード大学医学部(国際医療イノベーション分野)教授兼救急医のジョン・ハラムカの2人だ。 「米・ブッシュ政権、オバマ政権で、政府の医療IT政策の立案、実行を主導してきたハラムカ氏は、『革新的なデジタルヘルスイノベーションを育み実装する環境として日本は最適である』と言います。だからこそ、グローバルヘルス分野で、日本からのクリエーティブ・イノベーションを促進するための活動を進めていければと思っています」(石井) 石井も登壇する7月24日「Hack the World」の開会式。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の親善大使を務めるMIYAVIをメインパーソナリティに招き、自らの意思で世界を書き換えようと行動する「Vision Hacker」たちとトークセッションを行う。

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