2019年5月29日水曜日

変わる留学生の就活事情 中国人減少、ベトナムなど増加 埼玉

Source:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190521-00000040-san-l11
5/22(水)、ヤフーニュースより
産経新聞
 外国人留学生の県内企業への就活事情に変化の兆しが出ている。これまで日本で就職を希望する外国人留学生を対象とした企業説明会への参加は中国人留学生が多数を占めていたが、ここ3~4年でベトナムやスリランカ、ネパールからの留学生が急増している。人手不足が深刻化する中、採用側の県内企業にも影響しそうだ。(黄金崎元)

 20日、さいたま市大宮区の大宮ソニックシティ。埼玉労働局が開いた外国人留学生を対象とした企業説明会には、3月に大学や専門学校を卒業した留学生や来年3月に卒業予定の留学生ら581人(速報ベース)が集まった。

 採用側の企業は製造業や介護事業など39社が参加した。電子部品製造のスパンドニクス(所沢市)総務部の黒須勝課長代理は「海外事業の拡大を計画しており、英語を話すことができる留学生を採用したいと思い、説明会に初めて参加した」と語った。同社は社員の1割が外国人だという。

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 一方、日本で就職を希望する留学生も企業の採用担当者の説明に、熱心に耳を傾けていた。来年3月にIT系の専門学校を卒業予定のベトナム人留学生、チャン・チ・フェさん(28)は「待遇の良い日本でITの仕事を探している」と語り、お目当ての企業の業務内容や条件について担当者の説明を聞いていた。

 埼玉労働局によると、9回目となる今回の説明会に参加した留学生を国籍別でみると、トップはベトナムの229人(構成比39・4%)。次いでスリランカ91人(同15・7%)、ネパール84人(同14・5%)、バングラデシュ75人(同12・9%)、中国49人(同8・4%)、ミャンマー29人(同5・0%)、その他が24人(同4・1%)-となっている。

 参加者数も平成26年の190人に比べて約3倍増えた。ところが、26年の参加者を国籍別でみると、中国が159人で全体の83・7%を占めていた。逆に、ベトナムは1・0%、ネパールが1・6%、スリランカやミャンマーからの参加者はなく、ここ数年で企業説明会に参加する留学生の国籍は大きく様変わりしている。

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 埼玉労働局職業対策課の担当者は「単純にベトナムやネパール、スリランカから日本に来る留学生の数が増えているため、参加者の国籍の構成比が変わってきた」と分析する。

 中国人留学生の説明会への参加が減少した要因について、グローバル人材育成センター埼玉の福田智子主査は「待遇面を含めて日本と中国の労働環境が変わらなくなっており、中国に帰国して就職する留学生が増えているのではないか」との見方を示す。日本学生支援機構の調査でも、日本で就職する中国人留学生は減少しているという。

 外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法が施行されたが、県内企業も今後、ベトナムやネパール、スリランカ、バングラデシュの留学生の採用が増える可能性がある。

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