2019年5月29日水曜日

腰を痛めて病院に行こうとしたら「出て行け!」…移住労働者、離脱処理で追放の危機

Source:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190501-00033359-hankyoreh-kr
5/1(水) 、ヤフーニュースより

ネパール出身のハラカ氏、腰を痛め工場から追い出され 事業主の暴行に対し陳情を出すと「離脱」申告され 「5日も欠勤していない」反論無視し、追放決定 人権・労働団体、追放を止める訴訟を検討中
 30代の移住労働者が労働当局の無理な「離脱処理」(5日以上欠勤など連絡途絶の際、契約解除可能処分)のために、身一つで出国しなければならない危機に陥った。

 ネパール出身のハラカ氏(34)は2017年7月、コリアンドリームを抱いて韓国に渡ってきた。彼は入国した後、全羅南道霊岩(ヨンアム)のある農場で働いた。1日10時間ずつ25キロの高麗人参やキキョウの箱などを300回余りの貨物車に載せた。月給130万ウォン(約12万5千円)を受け取り、110万~120万ウォンを家族に送った。健康だった彼は6カ月が経った2018年1月、作業中に腰を痛めた。痛みはその日以降2カ月ほど続き、病院で4回治療を受けた。病院は腰椎捻挫と診断した。

 同じ年の3月24日土曜日、彼は「腰が痛くて働けないので病院に行く」と訴えた。しかし事業主は直ちに「(寮から)出て行け」と冷たい反応を見せた。韓国語が不得手な彼は、これを労働契約の解約だと理解した。2日間光州の友人の家に泊まり、月曜日に戻ると、今度はかばんを投げて押しのけられたせいで額にけがを負った。彼は労働党局に暴行の事実を陳情したが、むしろ離脱申告を受けるという禍根になった。

 木浦(モッポ)雇用センターは同年5月15日、事業主の離脱申告を受理した。彼は事業主が「出て行け」と叫んだ録音ファイルを聞かせて事業場の変更を申請したが、「同意書がない」という理由で拒否された。移住労働者が正当な手続きなしに5日以上欠勤したり、行方が知れない場合は離脱と処理され、労働契約が解約される。労働契約が解約されると、3カ月以内に本国へ帰らなければならない。キム・チュンホ弁護士は「離脱処理は移住労働者の追放につながるだけに、慎重にならなければならない。5日以上の欠勤という要件を満たしておらず、労働者の反論権を十分に保障しなかった。離脱申告を処理する際、書類の内容だけでなく、疎通能力、欠勤事由、勤務環境、健康問題などを全て調べるべきだった」と述べた。

 彼は同年7月、事業場変更拒否を取り消してほしいという行政審判を出し、8カ月後の先月、棄却処分を受けた。これまで行政審判請求で合法滞在が可能だったが、再び強制出国の危機に追い込まれた。彼は「4年10カ月ビザの満了期間まで韓国で働き、妻と子ども(2)を扶養したかった。このような夢を抱いてきたのに自分から事業場を離れるわけがない」と訴えた。彼は棄却処分後、光州(クァンジュ)ネパール人憩いの場で不安の中で暮らしている。

 光州・全羅南道移住労働者人権ネットワークは30日、木浦雇用労働支庁前で記者会見を開き、「労働当局の無分別な離脱処理で移住労働者たちは血の涙を流している。人権弾圧と強制追放をやめよ」と求めた。光州民衆の家のイ・ヨンデ代表は「移住労働者の大半が法的保護をちゃんと受けることができず、使用主に奴隷のように従属しているのが現実」と嘆いた。光州・全羅南道の13の労働団体は、ハラカ氏の追放を止めるために行政訴訟を行う方法を検討している。

アン・グァノク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

0 件のコメント:

コメントを投稿