Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/e8c52557b067f7d2518baa8dca89f0401b0bfd14
1月7日午前、中国・チベット自治区のシガツェ市付近を震源とするマグニチュード6.8(*1)の地震が発生。8日朝までに、少なくとも126人が死亡、負傷者は188人にのぼると報告されている。 【写真】2024年の考古学的大発見ベスト10 *1 中国国営メディアの報道。米地質調査所(USGS)のデータではマグニチュード7.1とされている。 現地では多数の家屋が倒壊しているが、全容はまだ掴めていない。また、2500人以上の警察官が被害状況の確認と被害者の捜索にあたっているが、夜間にはマイナス10度を超える厳しい寒さのため、救助活動は困難を極めている。 シガツェには、チベット仏教4大寺院の1つであるタシルンポ寺がある。同寺は1447年にダライ・ラマ1世ゲンドゥン・ドゥプによって創建され、現在はゲルク派でダライ・ラマに次ぐ重要な存在とされるパンチェン・ラマが座主となっている。 霊塔殿や弥勒仏殿、大集会堂などのほか、約3000棟に及ぶ大小様々な建物が並ぶタシルンポ寺は、この種の寺院としては世界最大規模で、最盛期は5000人近い僧侶を擁していたとされる。 弥勒仏殿には、釈迦の死後56億7000万年後に下生し、人々を救うとされる弥勒の巨大な坐像がまつられている。蓮座を入れると高さ26メートルを超える金銅坐像は、900人以上の職人がおよそ4年の歳月をかけて制作したものだという。同寺からは現在のところ、被害は報告されていない。 この大地震について、ネパール山岳協会の前会長であるアンツェリン・シェルパは、ニューヨーク・タイムズ紙の取材にこう答えている。 「冬の間、山岳部で生活している人々の多くは低地に移動しますが、一部はそこに残っています。地震後には雪崩や氷河湖決壊が起きるリスクもあります」(翻訳:石井佳子)
ARTnews JAPAN
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