Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/c8efd92bf41cc740037e86ea985502b2324bb6d5
冒険や探検などで業績を挙げた個人、団体に贈られる「植村直己冒険賞」の受賞者が5日、都内で発表され、美容師として働く傍ら、西ネパールの山岳地帯で越冬した稲葉香氏(47)が受賞した。チベットの民族衣装であるチュパを身にまとい登壇し「連絡をいただいた時は、言葉が出ないくらい驚きました。素直にうれしいです」と喜んだ。 1人で美容室を営む傍ら、休暇を取っては、秘境の地へ赴くという生活を20年以上続けている稲葉氏。18歳で発症したリウマチを抱え、医者から反対されながらも「伝統的なものがリアルに消えていっている。先人の歩いた道が消えていく前に、私の目で見たかった」という思いから、19年11月~20年2月の122日間に渡り、気温マイナス20度にもなる西ネパール・ドルポの山岳地帯を拠点にし、越冬を成し遂げた。「現地に入り込むと(持病の)痛みが消えるんです。それでも、下山をするって決めた日の夜になったら痛みが出てきて。やっぱり体は、まだ帰りたくないんだなって」と挑戦を笑顔で振り返った。 世界的な登山家である故・植村直己氏の精神を継承し、人々に夢と希望、勇気をもたらした人物に贈られる同賞。27歳の時に植村さんを知り、その生き様に魅せられた稲葉氏は「リウマチで歩けなくなるかもしれないという恐怖に希望を失い、諦めかけていた人生に、挑戦する勇気を与えてくれました。私にとって“命の恩人”です」と感謝を口にした。
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