Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/8be9eb9b8d933e71ccde40b9114acd27f2dcbe35
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SDGsが掲げるゴールの1番目に「貧困をなくそう」がある。日本ユニセフ協会によると、世界では6人に1人(3億5600万人)の子どもたちが「極度にまずしい」暮らしをしているという。貧困が引き起こす問題は、飢餓や栄養失調など健康被害のほか、性差別や教育格差など多岐にわたる。そこで今回は、さまざまな理由から学校へ行けない子どもたちの教育支援をはじめ、国内外で“学び”にまつわる支援を行うコスメメーカーとその活動内容を紹介する。私たちが購入した製品の売り上げの一部が、SDGsが掲げる課題解決への一歩に。 〈写真で見る〉コスメメーカーが取り組む“学び”の支援の様子
【est】アジアの子どもたちへ。“探求”の機会創出に貢献
一人ひとりの無限の可能性を引き出すため、人間の多様な営みについて研究し、確かな真実だけを届けたいと、日々探求を続ける「est(エスト)」。「探求することこそ、未来を切り開くことに繋がる」という想いのもと、学ぶ・知ることを通して、自分の中にある可能性に出会い、豊かで美しい人生を送る社会実現のために、2022年6月より、教育支援活動「探求のあかりプロジェクト」を始動させた。 同プロジェクトでは、IT技術を駆使し、途上国における若者の教育格差の解決に取り組む認定NPO法人「e-Education」を通じて、さまざまな理由から探求の機会を奪われてしまっているバングラデシュ、フィリピン、ミャンマー、ネパールの農村部に暮らす若者たちの学びの機会創出に貢献。支援活動の一歩として、2022年6月に製品の売り上げの一部を寄付した。 今回支援した内容は、主に教師の不足や経済的事情などで大学・高校受験の勉強が難しいバングラデシュやフィリピンの農村部の学生に対し、映像教材を提供、また都市部の優秀な大学生を「オンライン教育教師」として雇用するほか、インターネット環境のない生徒も学べるタブレットやAI搭載の教育アプリを配布するなど、大学・高校受験へ向けた学習をサポート。今後も認定NPO法人「e-Education」と連携しながら、寄付活動のほか、より発展的な支援の形を模索し、さまざまな取り組みにチャレンジしていく予定だ。
【パルファム ジバンシイ】美術学校とパートナーシップを結び、若き才能を育む
「パルファム ジバンシイ」は、社会的包摂プロジェクトの一環として、若い世代の人たちに、新しい展望やキャリアパスを提供するプロジェクトを支援・推進。そのひとつに、かつてブランド創設者のユベール・ド・ジバンシィ自身も通っていたという、パリの名門美術学校、エコール・デ・ボザール(パリ国立高等美術学校)とのパートナーシップがある。2016年、フランス最高峰の国立高等美術学校に入学するためのヴィア・フェラータ(予備校)を開設し、多数の合格者を輩出。「パルファム ジバンシイ」は、この予備校に在籍する、さまざまな社会的、文化的背景を持つ学生たちの財政面を3年間にわたり支援している。 エコール・デ・ボザール(パリ国立高等美術学校)と「パルファム ジバンシイ」とのパートナーシップにより生徒数は倍増。2021年からは、50名の学生が、個別サポートと質の高い機材へのアクセスにより、ハイレベルの芸術教育を受けている。また「パルファム ジバンシイ」は、支援だけでなく、生徒の募集や口頭試問にも携わり、年間を通じて学生たちと深く関わる機会を設けている。さらに学生たちは、「パルファム ジバンシイ」との提携による芸術制作プロジェクトに参加することもできるという。
【ノエビア】ヒマラヤの子どもたちと森林再生を支援
創業から40年以上、植物研究と皮膚科学を追求するスキンケアブランド「ノエビア」は、国内スキンケア対象商品の売り上げ1品につき1円、海外スキンケア商品の販売実績の一部を「ノエビア グリーン基金」として、アルピニスト野口健さんが支援する「ヒマラヤに学校をつくろうプロジェクト」「ヒマラヤに森をつくろうプロジェクト」への寄付を、12年間にわたり続けている。 同プロジェクトの舞台は、ネパール・ヒマラヤ山脈にそびえる8000m峰のひとつ、マナスル。1956年に日本の登山隊が世界で初めて登頂に成功し、そのニュースは、戦後、復興に力を入れていた日本に希望をもたらし、人々に大きな感動を与えた。 野口さんは2006年、かつて日本人に勇気と希望を与えたマナスルへの恩返しとして、ふもとの町であるサマガオン(サマ村)の子どもたちのために、自身が代表を務める認定NPO法人「ピーク・エイド」を通じて、マナスル基金を設立。その後、「ヒマラヤに学校をつくろうプロジェクト」「ヒマラヤに森をつくろうプロジェクト」へと受け継がれた。 サマ村への道のりは、ネパールの首都カトマンズからおよそ10日間かかる。厳しい自然環境のもと、村人たちは自給自足の生活を行っている。この先、サマ村を支えていく子どもたちによい学びの機会を与えることが村の発展につながると考えた野口さんは、2008年に遠方から通う生徒のための学校寮の建設を村人とともにスタート。2010年に完成、2014年には食堂兼多目的ホールも併設させた。 これまでさまざまな国を訪れた野口さんは、「木を切る文化はあっても、植える文化を持つ国は少ない」と語る。森林伐採を繰り返すことで、土砂崩れがおき、ときには人の命をも奪いかねない。支援を行うサマ村もまた、村人が生活のために木を切り、森林が破壊された状態にある。50年後、100年後を想定し緻密な計画のもとにつくられた人工林「明治神宮の森」に思いを馳せる野口さんは、人は自然を破壊することも、自然をつくることもできることを実証するため、2016年から5年間にわたりサマ村に3万本の植樹を行った。現在は、さらなる目標として10万本の植樹を目指し活動を続けている。 取材・文/大森奈奈 Edited by 三好 さやか
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