2017年4月21日金曜日

外国人材受け入れ阻む「ビザの壁」 日本の“鎖国”的な制度

Source: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170419-00010006-nishinpc-soci&p=2

西日本新聞 4/19(水) 、ヤフーニュースより

 北九州市の大規模工事現場に、よく通る声が響く。

 「ハーイ、測りまーす。5ミリ右です。オーライ」

 測量機器をのぞき、無線で指示を出す男性のヘルメットには「らくすまん」と書かれた名札。「大建測量エンジニア」(北九州市)で4年前から正社員として働くネパール人、マハルジャン・ラクスマンさん(31)だ。

 来日は2009年。日本語学校から福岡市の福岡国土建設専門学校に進み、測量士補の国家資格を得た。就労ビザを取得して入社し、今では現場の安全衛生管理をする「職長」を担う。「明るくて、腕は確か」。同僚の信頼は厚く、待遇は日本人と同じだ。

 「真面目で勤勉、仕事も丁寧」。社員36人のうち6人が外国人。4月にネパール人4人、秋にフィリピン人1人を新規雇用する予定だ。高い測量技術を売りに海外展開をにらむ椛嶋寿彦社長(50)は「いずれ彼らの語学力は武器になる」。

 日本語と技術を身に付けた外国人は今や「金の卵」。しかしマハルジャンさんのような技術者を除けば、企業で働く就労ビザが取得しやすいのは、通訳や語学講師などに限られている。
総合職での就職を希望したが、就労ビザは認められなかった
 就労ビザは「難関」だ。大卒や専門学校卒の中間層「ミドルスキル人材」はビザを取れず、就職を断念するケースも少なくない。

 韓国・釜山出身の金(キム)ボミさん(27)も、失意を経験した。地元大学の社会福祉学科在学中の11年、福岡市を中心に介護事業を展開する「ウェルビス悠愛(ゆうあい)」(福岡市)でインターンシップ研修。卒業後に総合職での就職を希望したが、就労ビザは認められなかった。

 「優秀な人材を逃したくない」と、同社の池田雄図副社長(32)は卒業した金さんを呼び戻し、ワーキングホリデーで1年間雇用。金さんは13年12月に日本語能力試験で最高の「N1」に合格し、再び就労ビザ取得を目指した。それでも簡単ではなかった。

 「就労が認められていない介護現場で働かせるのではないか」。そう疑う入国管理当局に、何度も資料を提出。通訳などの職に就ける日本語能力が認められ14年1月、やっとビザ取得にこぎ着けた。
“鎖国”的な制度が、外国人材受け入れの「壁」
 在留資格の拡大など規制緩和を求める声は日増しに強まっている。

 製造業が集積する愛知県は15年11月、国家戦略特区に「外国人雇用特区」を加えるよう政府に提案。「技能検定3級以上」の資格と高い日本語能力を持つ外国人を、中小企業が「産業人材」として採用できるよう就労ビザの対象拡大を求める内容だ。

 九州、沖縄、山口の9県と経済界などは昨年、「外国人材の活用検討チーム」を立ち上げた。外国人を採用する場合、中小企業は大企業よりも提出書類が多いなど審査が厳しく、ハードルになっていることから「申請書類の簡素化」などの規制緩和を要望する方向で議論を進めている。

 人手不足が深刻化し、外国人材に頼らざるを得なくなりつつある日本。“鎖国”的な制度が、外国人材受け入れの「壁」となってなお立ちはだかる。

◆ご意見や情報をお寄せください
西日本新聞「新 移民時代」取材班
imin@nishinippon-np.jp
西日本新聞社

人口減少の裏で外国人労働者が急増中…「なし崩し」がはらむリスク 建前論はもう限界だ

Source: https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170419-00051521-gendaibiz-bus_all
現代ビジネス 4/19(水)、ヤフーニュースより
「留学生資格」が急増中
 少子化による人口減少が鮮明になる中で、「なし崩し」的に増える外国人の存在感が急速に増している。

 総務省が4月14日に発表した2016年10月時点の人口推計によると、総人口は1億2693万人と6年連続で減少した。うち日本人は1億2502万人で、やはり6年連続の減少だが、毎年、減少幅が拡大している。

 新しく生まれた人の数と、亡くなった人の数の差を「自然増減」というが、こちらは10年連続の減少。昨年10月末までの1年間に29万6000人減った。もちろん、この10年で最大の減り方だった。少子化対策が急務と言われて久しいが、少子化の定着が人口減少に拍車をかけている。

 一方で高齢化も止まらない。65歳以上の人口はこの1年で72万人も増加。全人口に占める割合は27.3%に達した。高齢者の増加は年金や医療、介護といった社会保障費用の増大に結びついており、若年世代の負担を大きく増している。

 そうした少子高齢化によって、大きな問題になっているのが、「働き手不足」だ。

 アベノミクスの効果もあって、2013年以降、雇用者数は増え続けている。安倍晋三首相は「女性活躍の促進」や「高齢者の活用」を掲げているが、人手不足は深刻さを増している。

 今回の総務省の推計では、都道府県別にみると、40道府県では人口が減少しているものの、東京都や埼玉など首都圏の4都県と、愛知、福岡、沖縄の3県で人口が増加した。

 沖縄を例外とみれば、収益好調な企業がある大都市圏では人口が増えているものの、地方では人口が減る事態に直面している。秋田、青森、高知では減少率が1%を超えた。人口減少が目立つ地方では、人手不足は大都市圏よりも深刻なところもある。

 そんな中で、目立つのが「外国人」の増加だ。

 3ヵ月以上日本に滞在する外国人の入国者は240万人で、出国者の226万人を上回り、13万6000人が純増となった。外国人の純増は2013年以降4年連続で、13年3.7万人→14年6万人→15年9.5万人そして16年13.6万人と、年を追って増加数が膨らんでいる。13.6万人の外国人の純増で、人口の自然減29.6万人の46%を補っていることになる。

 この結果、昨年10月段階の日本国内の推計外国人数は191万2520人になっている。

 このところの特長は、留学生資格で来日するベトナム人やネパール人が急増していること。日本語学校などで学ぶ目的とされているが、多くが日本で働くことが本当の目的ではないかとみられている。

 外国人留学生は週に28時間までのアルバイトが認められているため、この枠を使って働いている。週28時間を超えて不法に働いているケースも多いとされる。

 日本は外国人の「高度人材」については積極的に受け入れる方針を示しているものの、いわゆる「単純労働」については受け入れないというのが「建て前」。ところが仕事の現場では、日本人の減少によって単純労働ほど人手不足が深刻化している。

 単純労働を受け入れたい企業の「本音」を賄うために、これまでも「日系人枠」での受け入れや、「技能実習制度」による受け入れを行ってきたが、ここへきて「留学生」の枠による受け入れが急拡大しているのだ。
「なし崩し」が一番怖い
 安倍首相は繰り返し「いわゆる移民政策は取らない」と発言、単純労働者など外国人の受け入れには慎重姿勢を崩していない。単純労働者を受け入れると、日本人の仕事を奪うとして反対する業界団体なども少なくない。労働組合の連合も外国人移民の受け入れには基本的に反対姿勢だ。

 だが、そうした「建て前」を取り続けていると、企業ばかりか日本の地域社会すら維持できなくなる可能性が高い。実際、地方では人口減少によってコミュニティを維持することが難しくなる「消滅自治体」の出現が懸念されている。

 10月時点の調査では、日本国籍の取得による日本人の増加が8633人に達している。労働ビザを取得するのは難しいが、日本人と結婚することなどで日本人になってしまえば、労働制限は一切ない。

 外国人労働者は受け入れないという「建て前」を維持しているものの、さまざまな「裏口」からなし崩し的に外国人が入ってきているのが実態だ。

 こうした状況になっても日本政府は明確な外国人受け入れ政策をまとめようとしない。

 「外国人受け入れを議論しようとすると右派の人たちから批判の声が挙がる」と与党政治家は言う。地元選挙区でも人手不足は深刻になっているとは言うが、外国人受け入れ議論を始めるのには躊躇しているケースが多い。

 だが、こうした「なし崩し的」な外国人受け入れほど危険なものはない。

 不景気になった時に、すべての外国人を追い返すことができると考えるのは楽天的だ。バブル期に受け入れた日系ブラジル人をどうコミュニティに受け入れていくか、多くの地方自治体で難問に直面している。

 とくに、日本で生まれた外国人の子どもに対する日本語教育など、大きな課題がある。こうした子どもたちが十分な日本語を学ばないまま社会人年齢になれば、日本社会にも、母国であるはずの両親の国にも適応できなくなってしまう。

 かつてドイツは1960年代以降、工場で働く労働力として外国人を大量に受け入れた。その後、都市に集住した彼らが社会不安の材料になった。どうドイツ社会として外国人を受け入れていくのか明確なビジョンを持たなかった結果、大きな代償を払わされることになったのだ。

 このまま外国人受け入れについて「無策」を続ければ、そんなドイツの轍を踏むことになる。
磯山 友幸

ネパールと中国、初の軍事演習…インドは反発

Source: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170418-00050024-yom-int
読売新聞 4/18(火) 、ヤフーニュースより
 【ニューデリー=田尾茂樹、北京=東慶一郎】ネパールと中国による初の合同軍事演習が16日、ネパールの首都カトマンズで始まった。

 テロ対策などを中心とする演習は10日間行われる予定だ。中国には、ネパールへの影響力を強める狙いもあるとみられるが、中国外務省の陸慷(ルーカン)報道局長は17日の記者会見で「テロ対策が主な目的」だとし、「地域の平和と安定」を目指すものだと主張した。

 経済面などで歴史的にネパールと関係が深いインドは、中国の接近を警戒している。インド紙ヒンドゥスタン・タイムズによると、中国とネパールは大規模演習を計画していたが、インドが強く反発したため、ネパールが参加人数を絞ったという。

 ネパールは過去に、インドや米国などと合同軍事演習を行っている。

世界最高峰に立つ日本人女性冒険家の戦い

Source: https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170414-00190928-newsweek-int
ニューズウィーク日本版 4/14(金)、ヤフーニュースより

<世界の山で数々の最年少記録を塗り替えてきた、大学生冒険家の南谷真鈴が目指す北極点到達と次なる挑戦>

東京・渋谷のカフェでゆず茶を飲む20歳の大学生の南谷真鈴(みなみや・まりん)は、誰もがイメージするおしゃれ好きな若い日本人女性そのものだ。

髪はつやつやのロングで、指先にはゴールドのネイル。よく笑い、会話の端々でヒートアップする。彼女がこの数週間後に7枚重ねの重装備に身を包み、氷点下70度のなか北極点をスキーで目指す冒険に出掛けるなんて誰も想像できないだろう。

快活なルックスに鋼の精神を宿した南谷は、日本で最も若く、最も注目を浴びる冒険家の1人。彼女は10代のうちに数々の記録を打ち立てた。標高8136メートルのネパールのマナスル登頂に世界女性最年少で成功したのは18歳のとき。19歳のときには、日本人最年少でエベレスト登頂を成し遂げた。

記者が彼女と会った2月は北極に向けたトレーニングの真っただ中だった。北極点に到達すれば、南極を含む7大陸の最高峰と北極を制覇する「エクスプローラーズ・グランドスラム」を達成できる。これまでに成功したのは世界でたった51人。南谷が成し遂げればアジア人最年少記録を打ち立てられる。

南谷は冒険と勉学の時間をやり繰りしている。ユニクロなどとスポンサー契約を結んで冒険を続ける一方、早稲田大学政治経済学部に在籍。この取材の2日後には北海道に飛び、その後はフランスで最終トレーニングを行うと話してくれた。

「私が何をしているのか知ると、びっくりする人が多い」と、彼女は言う。「私が山に登るなんて想像できない、と言われる。特に普段着のときには」

冒険は時に孤独だ。南谷は登山チームの中で唯一の女性であるだけでなく、最年少になることも多い。女性からはライバル心を、男性からは偏見を持たれやすい。

【参考記事】マラソンでランナーの腎臓が壊される

自分自身を取り戻す手段

南谷が山を切望するようになったのは、それが人とつながる手段だったからだ。彼女は一人っ子で、商社勤務の父親の仕事の関係で海外を転々とした。マレーシア、上海、大連で暮らした後、12歳で香港に転居。そこで駐在員の子供が多いインターナショナルスクールに通った。

学校生活は困難だったと、南谷は振り返る。ITをフル活用する教育システムで、対面のコミュニケーションは希薄だった。授業はパソコンで行われ、ランチは1階の部屋で8階にいる親友とビデオ通話で会話しながら、といった具合だった。

家庭状況も良好とは言えなかった。父はほとんど家に帰らず、母は日本に残っていた。そんななか、13歳のときに教師に伴われ、生徒50人のグループと共に香港のランタオ島の登山に出掛けることに。山では仲間と助け合い、計画的に動かなければならない。「初めて私たちの間に人と人とのつながりが生まれた」と、彼女は言う。



19歳で日本人最年少のエベレスト登頂を果たした Marin Minamiya

この登山は思春期の南谷に、はるかに広い世界があるのだという感覚を与えてくれた。級友たちと一緒に山頂に立ったとき、広がる南シナ海越しに「香港のコンクリートジャングル」を目にした。その瞬間、彼女は自分の感じてきたストレスの正体を理解した。

「私たちは思った――自分たちはなんてちっぽけな存在なんだろう。日々の悩みなんて大した意味ないじゃないか、って」

それから南谷は、香港周辺で数十の山に挑戦した後、ネパールのアンナプルナのベースキャンプに行く14日間のツアーに友人たちと参加。このときもまだ13歳だった南谷は、かなたにそびえるエベレストの姿を目にし、いつか登ると心に誓った。

その後、新聞で彼女の記事を読んだ人から資金提供を受けてアルゼンチンの南米最高峰のアコンカグアに登頂。スポンサーを得るために、多数の企業に自ら売り込みをかけたりもした。

南谷の両親は彼女が17歳のときに離婚したが、高い山に登ることで彼女は地に足を着けることができた。そして彼女にとってとても必要な、自分自身をしっかりコントロールできるという感覚を守ることができた。

「自分を取り戻す手段の1つが登山だと分かっていた」と、南谷は言う。「私にとって登山は瞑想のようなもの。癒やしというだけではなく、自分に力を与えるものであり、自己を認識するものでもある。山に身を置くことで、困難を乗り越え、自身に向き合わねばと思える」

【参考記事】スーパーボウルCMは「世界一」高くても価値がある

志を同じくする仲間と

桁外れの困難に直面したこともある。15年3月、長野県・八ヶ岳の阿弥陀岳で下山中、足元の雪が崩れて頭から真っ逆さまに250メートル滑落した。「死ぬのか、と思った。落ちながら叫び、神に祈った。まだ死にたくない、助けてください、と」

祈りの直後、彼女の体は雪に捉えられ、滑落は止まった。「それまで神を信じたことがなかったけれど、この時から信じるようになった」

雪に穴を掘ってその中で一晩明かし、翌日救助された。奇跡的に無傷で済んだ南谷だったが、この事故は別の意味で彼女を傷つけた。両親が病院に見舞いに来てくれなかったからだ。

それでも南谷はそのわずか14カ月後、エベレスト登頂を果たして日本人最年少記録を塗り替えた。「あの事故で、人間はとても簡単に死ぬものだと気付いた。その事実が私をより強く駆り立てた」

地球の両極まで制覇したら、次はどこへ向かうのか。北極点到達に成功したら、セーリングで世界一周に挑む計画だと南谷は言う。今度の冒険では、共に航海する仲間を探している。求めるのは「熱意にあふれ、夢を持ち、人生にワクワクしている人。そして、仲間の能力をフルに引き出したいという私と同じ目標を持っている人」だ。

彼女が仲間を必要とする冒険を選んだことは、決して偶然ではないだろう。

[2017.4.18号掲載]
ダニエル・デメトリオー

<人生の四季>「花祭りにブッダの考え方を知る」〈サンデー毎日〉

Source: https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170408-00000001-sundaym-soci
mainichibooks.com 4/8(土)、ヤフーニュースより

 ◇一条真也の「人生の四季」 75

4月8日は「花祭り」である。

「灌仏会(かんぶつえ)」「降誕会(ごうたんえ)」「仏生会(ぶつしようえ)」などの別名もあるが、いずれも仏教の開祖であるブッダの生誕日をお祝いする日だ。日本には7世紀頃に中国から伝わり、お寺の行事として現在も継承されている。

 ブッダは、紀元前500年前後に、インドとネパールの国境近くで、王族の子として生まれた。妻子とともに豊かな生活を送っていたが、29歳で出家し、修行生活に入った。

 出家した彼は、壮絶な修行を積んだが、理想には到達できなかった。そして、極端なことをしない「中道」を行くべきであるという結論に達し、静かな瞑想(めいそう)にふけった。

 その結果、こだわりを捨てた「空」の境地に至り、ついに悟りを開いたのである。こうして、人間ゴータマ・シッダールタは「めざめた者」としてのブッダになった。その後、ブッダは自らの悟りを人々に説き続け、80歳で亡くなった。

 わたしは、現代日本人はブッダの本当の考え方を知るべきだと思う。先行きのまったく見えない時代には、地域や時代の制約にとらわれない普遍性のある考え方が求められるはずだ。その一つが仏教だと思う。

 ブッダの考え方には、現代に生きるわたしたちが幸せになるためのヒントがたくさんある。「仏教ブーム」が続いているそうだが、その背景には一神教への不安と警戒があることも一因ではないか。キリスト教世界とイスラム教世界の対立は、もはや非常に危険な状態に陥っている。

 仏教は、一神教が追求する「正義」よりも「寛容」を大切にする。いま世界で求められるべき徳は、正義の徳より寛容の徳、あるいは慈悲の徳である。この寛容の徳、慈悲の徳が仏教ではよく説かれている。わたしは、仏教の思想、つまりブッダの考え方が世界を救うと信じている。

 そんなことを考えながら、『図解でわかる!ブッダの考え方』(中経の文庫)という本を書いた。花祭りには、ブッダの考え方を知ろう!

「365日求人しても、誰も来ない」韓国で不人気の職担う 外国人労働者27万人

Source: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170407-00010004-nishinpc-int
西日本新聞 4/7(金)、ヤフーニュースより

 さび落としに使う塩酸の刺激臭が鼻を突く。ネパール人の男性が、数百度の亜鉛槽に身を乗り出して金属かすをすくう危険な作業をしていた。

 韓国・ソウル市中心部から南へ電車で1時間超。安山市の工業団地にあるメッキ工場では、現場労働の5割を外国人が担っている。「1年365日求人しても、誰も来ない」(会社)からだ。

 日本で働く外国人技能実習制度の期限は3年間。韓国ではその3倍以上、10年近く働ける。最低賃金ながらも、残業、休日出勤が多いため、月に約27万円を稼ぐこともある。

 ソウル市の金型工場で働くネパール人のライ・ニロクマロさん(23)は9カ月前にやって来た。日本も考えたが、「より長く働ける韓国を選んだ」。稼いだお金で母国に家を建て、ビジネスを始めるのが夢だ。
外国人の不法就労率は80%台から6%台に
 韓国は1992年ごろ、日本の実習制度をまねた仕組みを導入した。ところが、不法就労者の増加、入国を仲介する業者らによるピンハネなどが問題化。そのため、2004年に日本に先駆け、外国人を労働者として受け入れる「雇用許可制」に切り替え、政府が直接管理に乗り出した。

 受け入れるのは政府が覚書を交わした国の労働者だけ。韓国の失業率は5%と高く、国民の職が奪われないよう、求職者が集まらない企業しか採用を認めない。受け入れ枠は業種ごとの人手不足の状況を踏まえ、政府機関が毎年決める。

 企業は自ら海外へ面接に出向く必要はなく、政府が提示した名簿で採用を決める。日本と違って仲介業者に手数料などを取られる余地も減った。一方で職種は製造、建設、農漁業など単純労働5業種を許可。外国人労働者の不法就労率は、80%台から一時6%台まで一気に下がった。

 制度による外国人労働者は昨年10月で約27万人。人口比では実習生扱いの日本の3倍になる。韓国に倣い、日本でも雇用許可制に切り替えるべきだとの声が強まっている。
「労働者の権利がまだ不十分」
 韓国でも課題はある。

 雇用許可制導入後、12年ごろから不法就労率が上昇し、16年は約14%に達した。一因と考えられるのが、4年10カ月の最初の滞在期間を延長する際の一時帰国義務だ。政府系の韓国労働研究院、李奎容(イキュヨン)専任研究員(54)は「手続きも煩雑で、不法滞在が減らない」と指摘する。

 「労働者の権利がまだ不十分」と不満を漏らすのは、ソウル・京畿・仁川移住労働者労組のウダヤ・ライ委員長(49)=ネパール出身。転職は3回までできるものの、事業主の了解が必要なため、低賃金で我慢している労働者が多いという。日本の実習制度では原則転職は認められない。

 日本と同様に少子高齢化が進む中で、外国人労働者に頼らざるを得ない韓国。だが、政府内には「安い労働力に頼ったままだと、産業の構造改革につながらない」など、これ以上の受け入れ増加に否定的な声もある。
西日本新聞社

「ヤマト過酷労働」スクープ 朝日新聞が書かない販売店の過酷労働

Source: https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170407-00519517-shincho-soci
デイリー新潮 4/7(金) , ヤフーニュースより

〈企業は働き手にきちんと賃金を支払い、それを織り込んで市場で公正に競争する。(中略)こうした条件が整わない経済は、どこかにひずみを抱えている〉。ヤマト運輸の残業代未払いをスクープした朝日新聞の社説である。だが、その朝日の足元で何が行われているかご存じか。

 ***

〈ヤマト 巨額の未払い残業代〉

 朝日新聞の1面トップにこんなタイトルが躍ったのは3月4日のこと。記事は、ヤマトホールディングス(ヤマト運輸の親会社)が社員約7万6000人の未払いの残業代を調べ、すべて支払う方針を固めたというものだ。金額にして数百億円にのぼるという。

 ところが、このスクープ記事を複雑な気持ちで読んだ人たちがいる。他ならぬ朝日新聞の販売所の関係者だ。

 一般に新聞の販売所は、午前2時ごろに従業員が出勤し朝刊を配達する。それが終わるといったん退勤となり、夕刊のために再び午後1時ごろ出勤、午後7~8時が退社時間だ。朝刊から夕刊まで10時間以上の営業時間だが、これをシフト制にして8時間勤務にしている。

 だが、首都圏の販売所(ASA)を経営していた元所長が言う。

「新聞販売所は古紙回収業者やクレーム電話の対応などもこなさなくてはならない。ウチの従業員は20人いましたが、忙しすぎて朝刊から夕刊までの間に休むことができず、定時退社だって年に1、2回で毎日残業は当たり前でした」

 問題は、その残業代がきちんと払われているかである。元所長のASAではタイムカードで管理することになっていたが、打刻するのは出勤時だけ。あとは自己申告で規定の時間内に収めることが常態化していた。サービス残業そのものではないか。
■2週間休みなし
 別の元従業員が言う。

「月5日と決められていた休みも、1、2日は返上して出勤しなくては間に合いません。中には2週間近くもぶっ続けで働くケースもあった。しかも、ルールでは休日出勤には通常の1・35倍の給料を払わなくてはならないのですが、ほとんどの従業員は知らされていない。20年間ASAに勤めてきたから、未払いの残業代を合わせると凄い額になるはず」

 こんなことが起きてしまうのも、販売所に人が集まらなくなっているからだ。内部資料によると東京本社管内の専業従業員が1割以上減っており、最近はベトナムやネパールなどから新聞奨学生を集めて働かせているのが実態だという。

 しかも、ジャーナリストの出井康博氏によると、

「外国人奨学生は正規に募集するほか、個人的な紹介の“準正規ルート”があり、人手不足が深刻な中、ブローカー的な人たちも出てきている。さらには、日本人より賃金が安かったり、休みが少なかったりするケースもあります」

 そこで朝日新聞に聞くと、

「弊社の取引先である朝日新聞販売所(ASA)の労務環境は厳しさを増しており、弊社としてもASAの労務環境を改善するための支援策などに取り組んでいます。外国人奨学生の労働条件も含めて法令遵守を徹底するよう、ASAにお願いしています」(広報部)

 ヤマトに説教を垂れている場合ではない。

ワイド特集「花も花なれ 人も人なれ」より

「週刊新潮」2017年4月6日号 掲載
新潮社