Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/ff4d13a8a59b7fbf58843f3e420f47fea986cf27
自らの仕事、私生活を通じて緊急事態宣言下の2カ月間の自粛生活を「一個人」としてどのように向き合い対処したのか。 等身大の問題としてコロナ禍による暮らしの内実を綴っていただいた。 ――――須貝さんは、アニメ好きなら、作品のエンドロールで「撮影監督」のクレジットでも見たことがあるかもしれない。例えば、今敏監督の『東京ゴッドファーザーズ』、『妄想代理人』など多くの作品に携わっている。現在は地方創生を自ら問い直し、まず自立できる経営基盤を立てるために九州アニメーション株式会社を立ち上げ、経営し、またアニメの専門学校の校長も務め、地方でも、外国でも夢を実現できる若者を育成している。 日本のアニメ作品・技術が世界では日常生活に根づいていることを改めて感じさせられる論考である。 この記事の写真はこちら ◼︎「日本のアニメ文化が世界を確実に結んでいる」と実感 私は今、アニメ作画スタジオの経営と、日本のアニメが好きな外国人にアニメ技術を教える仕事をしている。 アニメの作画の現場といえば昔は紙に鉛筆で描くやり方がほとんどで、デジタル作画はまだ実験の域を出ていなかったが、2018年頃から大手が開発したデジタル作画の技術的なブレイクスルーがあり(NDAのため詳細省く)、弊社も紙からデジタル作画に全面的に切り替えた。 デジタル作画への切り替え時に無傷ではなかったが、デジタル作画に切り替えたおかげで、コロナ禍においても大きな混乱はなく自宅作業に切り替える事が出来た。 学校の方は春休み中に本国へ戻っていた学生が航空機が飛んでいないため再入国できないなど物理的な障壁はあるが、PCは持っていなくてもスマホは学生の皆がもっているので、スマホを利用した新しい質の高い独自の授業が生み出された。 ネパール人の学生のスマホから映し出される雄大なエベレストを背景に、聞いたこともない動物の鳴き声が流れ、極彩色のテーブルの上で日本のアニメを勉強する彼らの姿が中々に壮観で教える側も心地よい。 日本でコロナが始まってから、あまり連絡を取ってなかったアニメ好き中国人の元部下がマスク数百枚をすぐに送ってくれた。コロナが落ち着いたら必ず中国へ遊びに行くと誓った。 世界中がコロナの影響で対立する中、たとえ出入国はできなくても、お互いの文化を尊重し、交流を続けて行く事がコロナ後のより良い日本社会にとって必要だと考えている。 (『一個人』夏号より構成)
0 件のコメント:
コメントを投稿