2019年4月23日火曜日

「119番」通報、いつでも16言語に対応 兵庫・三田市消防局

Source:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190421-00000010-kobenext-l28

4/21(日)、ヤフーニュースより
 兵庫県三田市消防本部は6月1日から、外国語での119番に対応するため、通訳事業者と新たに契約する。従来は外国人市民向け日本語教室に出向き、日本語で通報するよう求めていたが、定住外国人の増加を見込んで方針を転換。市内に暮らす約1100人の安心につなげる。聴覚・言語障害者がスマートフォンのアプリから通報できるシステムも、11月の導入を目指す。

 6月以降は同本部の指令室で外国語の通報を受けると、NTT東日本子会社のNTTタウンページ(東京)が運営する「多言語通訳コールセンター」と回線をつなぎ、3者間で通話できるようになる。ネパール語やミャンマー語を含む16言語で24時間、365日対応する。

 現場に駆けつけた救急隊員とのやりとりも、隊員の携帯電話と同センターの通訳をつなぐ。システムの改変や契約料として、本年度予算に29万円を計上した。昨年3月には15種類の言語を翻訳できるタブレット端末「翻訳アプリ」を導入しており、外国人への対応をより手厚くする。

 一方、聴覚・言語障害者向け通報システムは、全国で約160の消防本部が導入済み。三田は1998年に同障害者専用のファクスを設置、現在は42人が登録しているが、スマホでも対応可能にすることで外出先からの通報も容易になる。

 今年3月には同本部が外国人市民向けの防災訓練を開き、参加した人々に「翻訳アプリ」を試してもらった。救急車に端末を1台ずつ配備しているが、日本語を話せない外国人からの通報は年間数件にとどまり、この1年間で5回しか使っていないという。

 隊員がアプリを使って「どんな症状ですか」などの定型文で質問すると、不慣れなこともあり、通じない場面があった。救急隊長を務める永吉武仙消防司令補(40)は「三田は外国人が多く訪れる観光地がないので搬送件数は少ないが、どんな状況でも確実に意思疎通ができるように備えたい」と話す。

 訓練に参加したインド出身の男性(26)=三田市=は大手メーカーのエンジニア。「防災訓練は生まれて初めての体験だった。備えることが安心につながりますね」。関西学院大神戸三田キャンパスで学ぶインドネシア出身の男性(33)は、妻(33)と子ども2人の家族で参加。「119番の流れが分かったので、いざという時に落ち着いて電話できそう」と話していた。(高見雄樹)

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