Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/da4393c8b07a8d3e1998adf24cbd4bf2fcd75bc6
沖縄県内に住む外国人が賃貸住宅の契約を断られるケースが相次いでいる。県内の不動産業者によると、物件所有者らが「近隣とのトラブル」を心配し、断っている現状がある。一方、異文化理解などに取り組む沖縄NGOセンターは、物件所有者、不動産仲介業者、外国人を雇用する企業の担当者が共に賃貸契約に関する疑問を話し合う場を設けている。同センターの佐々木綾菜共同代表は「不動産業者と外国人がそれぞれの立場を理解し、歩み寄る必要がある」と話す。(社会部・榧場勇太) 【写真】不動産仲介業者から女性に届いたメール 出入国在留管理庁によると、県内に住む外国人は2022年12月時点で2万1792人で、その4分の1以上の5755人が那覇市に住んでいる。通勤通学で那覇市や浦添市に住むことを希望する外国人が多いようだ。 国籍を理由に賃貸契約が断られるケースが相次ぐ背景には、外国人への理解不足があるとみられる。 県内の不動産仲介会社の担当者は「トラブルを理由に日本人にしか貸さないというオーナーがいる」と指摘。ごみの分別や深夜の騒音などの近隣トラブル、友人などとの勝手な同居や家賃の滞納などの契約違反を懸念しているという。 一方、浦添市の自営業の男性は5年ほど前から、所有するアパートを複数の外国人に貸している。「ごみ出しのルールなどを丁寧に説明すれば分かってもらえる。彼らもトラブルを起こしたいわけじゃない」と強調。その上で「日本はどこも人手不足で外国人に頼っている。経済的に安定した仕事に就いている人も多く、国籍だけで門前払いするのはおかしい」と話す。 外国人との賃貸契約について理解を深めようという取り組みもある。沖縄NGOセンターは、県内の外国人専門の人材派遣会社と「OKINAWA住みまーる!」プロジェクトを今年2月に立ち上げた。物件の所有者、不動産仲介業者、外国人を雇用する企業の担当者が集まり、外国人との賃貸契約に関する疑問について話し合っている。 18日に開かれた会合には不動産関係者や日本語学校のスタッフなど15人が参加した。イベントを共催する浦添市の人材派遣会社の宮城俊彦代表は「県は差別のない社会づくり条例を作り、国籍などによる不当な差別を禁止しているが、外国人という理由で契約を断られるケースが後を絶たない」と説明。「外国人も留学、就職、永住などさまざまな在留資格を持ち、目標や目的を持って日本に滞在しており、相手の立場も理解すべきだ」と強調した。 同センターの佐々木共同代表は「日本で働く外国人が増える中で、安心して住める場所がなければ、外国人が日本を選ばなくなる。不動産に関わる人に外国人に対する理解が深まるような企画を考えたい」と話した。 ■「悪いことをすると思われているのか」 「引っ越し先の家を見つけるのに10カ月かかった」。那覇市に住むネパール人の女性(25)は流ちょうな日本語でこう振り返る。 女性は2017年に留学生として来沖。語学学校と接客などを学ぶ専門学校を卒業後、21年に沖縄で出会った4歳年上のネパール人男性と結婚した。その後に妊娠が分かり、住んでいたワンルームの部屋では手狭なため、ファミリータイプの物件を探していた。 夫は正社員としてホテルに勤務し、保証人となる日本人の知人も見つかった。妊娠中に安静を指示され、主に自宅から不動産情報サイトなどを使って物件を探した。気になった物件を仲介業者に問い合わせると、メールで「外国籍の方の入居が難しい物件」「外国の方への物件の仲介は行っていない」といった回答ばかり。夫が正社員として勤務していることや、日本人の保証人がいることを電話で伝えても相手にされなかった。 「いろんな所に100回くらい電話をかけ、心が折れそうになった。外国人は悪いことをすると思われているのか」と憤る。 その後、外国人にも賃貸物件を仲介している不動産業者が見つかったが、今年8月に入居した2DKのマンションは築40年を超え、希望した地域でもなかった。近くに保育園やスーパーなどがなく子育てには不便な場所だが、「ここしか見つからなかったから仕方がない」と肩を落とした。

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