Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/60ce811ad22a8bcd17a4a6ee3971fa441f959a1d
警視庁に今年摘発された来日外国人に占めるベトナム人の割合が、長年最多を占めてきた中国人を上回るペースで推移していることが2日、捜査関係者への取材で分かった。技能実習生や留学で来日したベトナム人らが失踪するなどして、東京都心に集まり、グループを形成する恐れもあるとして、警視庁は警戒を強めている。(王美慧) 【グラフで見る】摘発された来日ベトナム人と来日中国人の推移 警視庁や捜査関係者によると、1~9月までの間、警視庁に摘発された来日外国人(刑法犯と特別法犯)2202人のうち、ベトナム人は776人に上っているという。一方、中国人は二番目に多いが553人だった。年間を通じて長年中国人が最多を占めてきたが、今年は初めてベトナム人が中国人を上回る可能性が高いという。 来日ベトナム人の摘発は、平成25年の318人から年々増加。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に一時減少したものの、令和4年は709人と平成25年から約2倍に増えた。一方、今年摘発されたベトナム人(776人)の多くは技能実習目的の来日で、406人に上っていた。このうち失踪するなどした不法残留者は344人だったという。短期滞在や留学などでの不法残留者も201人いた。 ベトナム人犯罪の急増の背景には、入国者数の増加のほか、コロナ禍で帰国が困難になった技能実習生らの在留資格を更新する特別措置がなくなるなどし、不法残留するケースが増えたことがあるとみられる。そのベトナム人らが都心に集まり独自の犯罪集団を形成する恐れもあり、警視庁は警戒を強めている。 ■警視庁が情報発信、複数チャンネルを活用 外国人が犯罪に手を染めないように、警視庁は外国人への情報発信を強化。新たにフェイスブックで公式アカウントの開設を検討している。すでにユーチューブ上で7カ国語の字幕で動画を配信したり、X(旧ツイッター)で発信しているが、国籍によって情報入手に使うSNSが異なり、複数の媒体を活用して情報発信する計画だ。 出入国在留管理庁の令和3年度の在留外国人に対する調査報告書によると、都道府県などの公的機関による情報発信を希望するSNSにベトナム人とフィリピン人、ネパール人の8~9割がフェイスブックと回答した。 警視庁はこの傾向に着目。フェイスブック上で多言語で情報発信し、外国人コミュニティーへの犯罪組織の浸透防止を図り、不法就労や闇バイト、通帳の売買など犯罪ツールの提供に応じないよう注意喚起したい考えだ。 【来日外国人】警視庁によると、永住者やその配偶者、家族、特別永住者や軍人などに該当しない在留資格で、留学や技能実習などの外国人。不法残留や不法在留などの在留資格のない外国人もすべて来日外国人に含まれる。
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