Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/80cd4612aeda53ff4b3817746309ff19c7f76b5c
菅義偉首相は7日の記者会見で、変異株の流行などで新型コロナウイルスの感染拡大が深刻なインドと隣国のネパール、パキスタンからの入国者に対する水際対策の強化策を発表した。指定宿泊施設での待機期間を延長し、検査回数も増やす。日本入国時は出国前の検査の陰性証明も必要だが、5月に入ってから入国時の成田空港などの検疫でインドやネパールから帰国する日本人らの陽性が判明するケースが相次いでいた。 首相は会見で、「感染の急拡大の要因とされる変異株について国内の監視体制を強化し、新たな変異にも常に警戒していく」と強調。「インドで感染者が急速に増大し、新たな変異株も確認されている。当分の間、インド、パキスタン、ネパールからの入国者に3回の検査と入国後6日間のホテルでの待機を求め、水際対策を強化する」と述べ、国内感染への警戒感を示した。 水際対策の強化は、英国の変異株流入が国内の第4波につながったことも背景にあるとみられる。 3カ国からは帰国する日本人や在留資格を持つ外国人の再入国、特段の事情がある外国人の新規入国が可能。日本入国後は14日間の待機が必要で、これまでは最初の3日間は指定宿泊施設に待機し、検査で陰性なら4日目から自宅待機に切り替わる仕組みだった。 10日午前0時以降は、指定宿泊施設での滞在期間を6日間に増やし、他人との接触をさらに減らす。検査は出国前、日本の空港への入国時、入国後3日目に行っていたが、入国後6日目も追加する。 インドは世界最悪の感染状況とされ、7日の新規感染者数は41万4188人と1日あたりの過去最多を更新した。累計感染者は2000万人を超える。外務省は今月2日、約1万人いるというインドの在留邦人に対し、一時帰国を検討するよう要請し、7日には日本への再入国や帰国を前提とした3カ国への短期渡航を「当分中止するよう改めて強く要請する」と求めた。 一方で、厚生労働省によると、5月1~7日の1週間に成田、羽田、関西、中部、福岡の5空港での検査で陽性が判明した116人のうち、約8割の91人がインド、ネパール、パキスタンからの入国だった。いずれも出国前72時間以内の検査で陰性だったが、日本入国時に陽性が判明した。空港での陽性判明者数は今年に入って最多ペースという。 無症状の感染者が多いのも特徴。7日は22人のうち19人がネパール、1人がパキスタンからだったが、発熱などの症状があった3人以外はいずれも無症状だった。【田所柳子】
0 件のコメント:
コメントを投稿