Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/143ad277faef3c4afa2e037edd5a3fb898bb8118
菅義偉(よしひで)首相は7日夜、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「ワクチン「1日100万回の接種目標」菅首相が宣言延長で会見(2021年5月7日)」に対応しております。 【動画】ワクチン「1日100万回の接種目標」菅首相が宣言延長で会見(2021年5月7日) ◇ ◇
対象地域に愛知県・福岡県を追加
司会:ただ今より菅内閣総理大臣の記者会見を行います。初めに菅総理から発言がございます。それでは総理、よろしくお願いいたします。 菅:先ほど新型コロナ対策本部を開催し、緊急事態宣言の対象地域に愛知県・福岡県を追加するとともに、5月31日まで延長することを決定いたしました。また、まん延防止等重点措置について、北海道・岐阜県・三重県を追加し5月31日まで延長すること、また、宮城県については5月11日に終了することを決定いたしました。 今回、ゴールデンウィークという大型連休に合わせ、国民の皆さまに短期集中の措置をお願いをしました。家族での旅行や帰省、友人同士の買い物や行楽などの外出が一斉に増える大型連休という特別の時期には人流を抑える強い措置が必要と考え、幅広い要請を行いました。皆さまのご協力によって、東京や大阪の人流は4月初めと比較し、夜間は6~7割、昼間は4~5割程度減少しております。
酒の持ち込み制限を対策に追加
しかしながら、新規感染者数は東京・大阪ともにステージ4を大きく超える水準にあり、それぞれの圏域の中心である愛知や福岡においてもステージ4を超えております。大阪では病床の逼迫状況を改善するために一定の期間を要すると考えられます。感染力が強いとされる変異株も拡大を続けています。このため今般、緊急事態宣言を延長し、ウイルスに対する強い警戒を維持し、あらためて対策が必要である、そのように判断をいたしました。 これまで外出を控えるなどご協力いただいた国民の皆さま、休業要請などに応じていただいた事業者の皆さん、医療・介護の現場で懸命のご尽力をいただいております関係者の皆さまに心から感謝を申し上げます。また、今回の延長により引き続きご負担をお掛けします皆さまに深くおわびを申し上げます。 この1年、新型コロナの感染が拡大する中で、実に多くの業種の方々に影響が生じております。飲食業をはじめ、観光業、商業施設、イベントや演劇、スポーツなどの業種において特に大きな影響となっております。そうした中でもこれらの業種の方々がご努力と工夫を重ね、効果的な感染対策を進めてきていただいたことに重ねて御礼を申し上げます。 大型連休という1つの山を越えた今後は、通常の時期に合わせた高い効果の見込まれる措置を徹底して対策を講じてまいります。飲食やお酒を伴う機会の感染リスクを減らすことは、かねてより専門家から極めて効果が高いと指摘されております。飲食店におけるお酒やカラオケの提供の停止を続けるとともに、新たにお酒の持ち込みを制限することを対策に加えさせていただきます。飲食店以外でのお酒が感染につながることのないよう、十分な注意をお願いをいたします。 今後も夜の人流を抑えることは重要です。デパートなどの大規模施設は20時まで、スポーツや音楽などのイベントは21時までの、それぞれの時間短縮をお願いいたします。職場での感染も増えています。これまで以上にテレワークを徹底し、出勤者の7割を目指してまいります。まん延防止等重点措置の地域では飲食店の時間短縮や見回り、高齢者施設の検査などの集中的な対策により感染を抑え込んでまいります。 全国で重症者・死亡者数も急速な増加が続いており、東京や大阪では重症者に占める20代から50代の若年層の割合が高くなっております。若い世代での感染を抑制することで、リスクの高い高齢者への波及を防ぐことが重要です。1人1人が意識を持って行動し、マスク・手洗い・3密の回避という基本的な予防策を徹底するよう、あらためてお願いを申し上げます。
先頭に立ってワクチン接種の加速化を実行
長引く感染対策の決め手となるのがワクチンです。昨年来、世界の国々では、いわゆるロックダウンを含めた強力な対策が講じられてきましたが、ワクチン接種が進むことで大幅な感染者数の減少がもたらされ、結果的には、かつての日常の活動を再開する国も出てきております。英国では国民の約半数に1回接種を行ったところですが、一時1日6万人を超えていた新規感染者数が約2000人まで減少しております。 私たちが安心した日常を取り戻すことができるかどうか、それはいかに多くの方にワクチン接種ができるかどうかに懸かっている、こう言っても過言ではありません。私自身が先頭に立ってワクチン接種の加速化を実行に移します。来週より順次、全国の自治体で本格的な接種が始まります。この24日からは東京・大阪の大規模接種センターでも始まります。その後、1日100万回の接種を目標とし、7月末を念頭に、希望する全ての高齢者に2回の接種を終わらせるよう、政府としてはあらゆる手段を尽くし、自治体をサポートしてまいります。 そのために必要なのは、確実なワクチンの供給とスタッフの確保です。すでに全国の市町村に対し来月末までの供給量を示しており、月初めまでに約4000万回分をお届けいたします。医師・看護師などの確保についても、個別の市町村の状況に応じてしっかりと対応していきます。先日、日本医師会の中川会長、また、福井日本看護協会の会長にお会いし、直接協力要請を行うとともに、休日・夜間の体制拡充への支援を決定いたしました。また、医療機関に勤務している医師や看護師の方々が兼業して接種を手伝うこと、さらに歯科医師の協力を得ることも進めてまいります。
合計2億回分の供給を前提に協議中
先日、訪米の際に私がファイザー社のCEOと協議した結果、新たに9月末までに5000万回分のワクチンが追加されることとなりました。さらに来年分としてモデルナ社やノババックス社と、合計2億回分の供給を受けることを前提に協議を進めております。そうした中で、来月中をめどに高齢者の接種の見通しがついた市町村から、基礎疾患がある方々を含めて広く一般の方々にも接種を開始したい、このように考えております。 また、ファイザー社との協議においては、東京大会に参加する各国の選手団に対しワクチンを無償で供与したいという申し出がありました。IOCと協議の結果、各国選手への供与が実現し、安全・安心の大会に大きく貢献することになると思います。 また、皆さんのご地元では接種の予約などでご不便が生じていると伺っています。自治体の業務が円滑に進むよう、政府としても必要な支援を行ってまいります。 感染の急拡大の要因とされる変異株について、国内の監視体制を強化し、新たな変異にも常に警戒を行ってまいります。インドにおいて感染者が急速に増大をし、新たな変異株も確認をされております。当分の間、インド、パキスタンおよびネパールからの入国者に3回の検査と入国後6日間のホテルでの待機を求め、水際対策を強化してまいります。 感染が続く中、深刻な影響を受けている事業者・個人の方々への支援は引き続きしっかり行ってまいります。資金繰りの支援、雇用調整助成金による人件費の支援、事業規模に応じた飲食店の協力金、緊急小口資金などによる暮らしの支援、こうした支援を必要な方々に届けてまいりたいと思います。大規模施設などには事業規模に応じた協力金で支援をしてまいります。
短期集中という設定は正しかったのか
東京新聞・中日新聞:東京新聞・中日新聞の清水です。今回の緊急事態宣言の延長に至ったことの総括と、宣言解除の基準について質問します。短期集中で人流抑制を目指した今回の緊急事態宣言は、当初から17日間は短すぎるという専門家の指摘があり、実際、大型連休の人流抑制や自粛の効果を見極められないうちに延長という判断に至りました。期間や対策の内容は適切だったのか、そもそも短期集中という設定は正しかったのか、首相の見解を伺います。 また、首相は今回の宣言発令決定後の前回の記者会見で、解除基準について、そのときの状況を考え総合的に判断すると説明されましたが、国民にさらなる自粛や事業の制約を求める以上、どうなったら解除に至るのか、具体的な基準を明示すべきではないでしょうか。考えを伺います。 なお、この会見は1人1問が原則ですが、国民の疑問に答える有意義な質疑となるよう、各社の再質問があった場合、その再質問にも応じていただけるようお願い申し上げます。 菅:まず、特に多くの人出が予想されるゴールデンウィークという特別な期間において、短期集中的な対策として、感染源の中心である飲食の対策に加えて人流を抑える対策を取らせていただきました。この結果、対策を講じる前や前回の緊急事態宣言と比べても人出が少なくなっており、人流の減少という、その初期の目的は達成できたと考えます。しかし一方で、こうした対策は国民生活にも大きな制約を与えるものです。今回の延長に際しては、平常時の時期に合わせた高い効果の見込まれる措置を徹底することにより対策を講じていきたい、このように思います。 解除基準については基本的対処方針、ここにも書かれていますように、ステージ4、ここを脱却することが目安となりますが、具体的には専門家や自治体の意見も聞きながら総合的に判断をしていきたい、このように考えております。尾身会長からもよろしいですか。
2~3週間はぐっと我慢することが必要
尾身:たぶん解除のほうのことについて私のほうから。ここは、私はステージ3に入って、しかもステージ2のほうに、安定的な下降傾向が認められるということが非常に重要。それからもう1つは、感染者の数も重要ですけど、解除に当たっては医療状況の逼迫というものが改善されているということが重要だと思います。それから、今回は明らかに変異株の影響というのが前回に比べて極めて重要な要素になっていますので、今回は、いずれ解除するときには今まで以上に慎重にやる必要があると思います。 それから最後の点で申し上げたいことは、多くの専門家はなるべく下げたいという、なるべく数が少ないほうがいいということで、いろんな数が出ていますけど、そうなることが理想ですが、必ずしもかなり下がるというところまでいかない可能性も、これはある。その場合はいわゆる下げ止まりという状況がありますね。これがあり得る。そのときに、下げ止まったからすぐに解除するということをすると必ずリバウンドが来ますので、ここは何週間ということはなかなか難しいですけども、必要な対策を続けながら、普通、われわれ感染症の専門家の常識を考えると、下げ止まっても、大まかな目安ですけど2~3週間はぐっと我慢するということが次の大きなリバウンドになるまでの時間稼ぎをできるということで、そういうことが必要だと思います。 最後に、解除をしたあとにも必要があれば、いわゆる重点措置についてもしっかりと活用することも1つの選択肢だと思います。 司会:続きまして共同通信の吉浦さん、どうぞ。
国民の命と暮らしを守ることとオリパラ開催の両立は可能か
共同通信:幹事社、共同通信の吉浦です。菅総理にオリンピック・パラリンピックについて質問いたします。新型コロナ禍でも今年夏の東京五輪・パラリンピックは開催できるのか、あるいは開催していいのか、国民の間にもアスリートの間にも不安や疑念が広がっています。どのような感染状況になってもIOCが中止を判断しない限り、日本政府として開催に向けた取り組みを続けるという立場は変わらないのでしょうか。国民の命と暮らしを守ることと五輪・パラリンピック開催の両立は本当に可能なのか、総理の決意と責任について認識をお聞きします。 菅:まず、東京五輪の開催について心配の声が国民の皆さんから上がっていることについては承知をしております。まずは現在の感染拡大防止に全力を投入してまいります。東京大会の開催に当たっては、選手や大会関係者の感染対策をしっかり行っていく、そして国民の命と健康を守っていく、これが大事だと思っています。 先日、訪米の際、先ほども申し上げましたが、ファイザーのCEOとの協議の中で、東京五輪の各国の選手などに対してワクチンを無償で供給したい、供与したい、そういう申し出がありまして、IOCと協議の結果、各国選手へのワクチン供与、ここが実現することになりました。さらに、選手や大会関係者と一般の国民が交わらないように、滞在先や移動手段、ここを限定したい。さらに、選手は毎日検査を行うなど、厳格な感染対策を検討しております。こうした対策を徹底することで国民の命や健康を守り、安全・安心の大会を実現する、このことは可能と考えており、しっかり準備をしていきたい、このように思います。 司会:それでは幹事社以外の方からご質問をいただきたいと思います。ご質問を希望される方は挙手をお願いいたします。こちらで指名をさせていただきますので、マイクにお進みください。それでは毎日新聞の小山さん。
大型施設の休業要請緩和は妥当か
毎日新聞:毎日新聞の小山です。今回、延長となって17日間が37日間になると思います。経済的な悪影響が懸念されますが、これまでの対策の際も言われていましたが、短期集中でより強く短くやったほうが結果的に経済への影響は抑えられたのではないかという指摘もあります。今回、休業要請、大型施設への休業要請については緩和されますが、その措置は妥当と考えられますでしょうか。かつ、短期集中でより強くという対策は、これは取られないんでしょうか。お願いいたします。 菅:これまでの短期集中的な対策によって、ゴールデンウィークという特殊な期間を限定をして、多くの人出が予想される時期であったにもかかわらず、対策を講じる前や前回の緊急事態宣言、これと比較をしても人出が少なくなっており、人流の減少ということでは目的を果たしているというふうに思います。また、今後は連休も終わる中で、平常の時期に合わせた高い効果の見込まれる措置を徹底することにより方策をしっかり講じてまいりたい、このように思います。 司会:それではTBS、後藤さん、どうぞ。
変異ウイルスにどう取り組んでいくのか
TBS:TBSの後藤と申します。よろしくお願いします。総理にお尋ねします。先ほどの会見の中でも今回、変異ウイルスの感染拡大のこと、言及がありましたが、非常に今後の対策も、この変異ウイルスにどう取り組んでいくのかというのが大きな柱になると予想されます。それで今回、この宣言延長に当たって政府としてどういった取り組みを考えていらっしゃるのか。先ほど総理、会見の中で、監視体制を強化するとか水際対策としてインド、パキスタン、ネパールなどへの入国の強化ということを言及しているんですけれども、さらにより詳しく、どのような形でこの変異ウイルスと向き合う、取り組んでいくのかお答え願いたいと思います。よろしくお願いします。 菅:まず、影響が懸念されております変異株、この割合が関西では8割程度という高い水準です。東京でも6割、愛知で7割、こういわれ、上昇傾向になっています。従来株からの置き換わりが進んでいる、こういうふうに考えております。 こうした中で専門家の提言を踏まえ、こうした変異株についてゲノム解析のサーベイランスという実態把握に重点を置いて、監視体制の強化、ここを図っております。また、インドからの入国者についても、3回の検査と入国後6日間の宿泊施設での待機を求めることとしており、まず水際対策、ここはしっかり行っていきたい。それと同時に、この変異株、やはりワクチンは効果がある、こういわれています。ですからワクチン接種をやはり急ぐということが極めて大事だというふうに思います。それと、基本でありますマスク、手洗い、3密を回避する、そうしたことを徹底していくことが大事だというふうに思っています。尾身会長からもちょっとよろしいですか。 【書き起こし】緊急事態宣言を延長 菅首相が会見 全文2に続く
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